大村雅朗が40年前に志向していたクールなサウンド、プロデューサー木﨑賢治と語る



「FM COCOLO J-POP LEGEND FORUM」。流れてるのはこの番組の後テーマ竹内まりやさんの静かなレジェンドです。

80年代と今の一番の違いは、音楽の情報量だと思うんですね。木﨑さんがばんばひろふみさんの「SACHIKO」とか、佐野さんの「SOMEDAY」を当時は編曲・大村雅朗って意識しないで聴いていた。後になって、これが大村さんだったんだって気がつく。つまり彼も言っていましたけど、みんな作ることに一生懸命で、他の曲、他の人がどんなものを作ってるか耳に入ってこなかった。レコード盤が上がってこないと知る由がなかった時代だったんですね。

今違いますからね。あらゆる形でいろんな音楽が耳に入る中で、当時の音楽が当時と違った評価を受けている。シティポップの世界的なブームも象徴的な例だと思うんですね。シティポップって何かって言ったら日本初の洋楽なんですね。洋楽に追いつけないことを知りながら、当時の制作者が全知全能で作った日本の音楽なんです。実はそこに今や世界にはなくなってしまった80年代洋楽のエッセンスが残っていて、それを今情報がたくさんある中でコンピュータを使いこなしてる人たちがサンプリングの一つの材料として聞き始めたところから始まってるんだと僕は思ってる。

その中で大村雅朗さんの再評価が始まっている。エンジニアもそういう中で再評価が始まるでしょうね。その次は、プロデューサーの再評価になってくるんだろうな。制作者で音楽を聞くことが日本の音楽環境の中でこれから始まっていくんではないかと思ったりしながら話を聞いてました。木﨑さんは沢田研二さん、吉川晃司さん、槇原敬之さん、BUMP OF CHICKENという方達を手がけてこられました。プロデューサーで音楽を聞くという意味ではですね、これ以上ない対象ではないでしょうか?



<イベント情報>



大村雅朗 25th Memorial Super Live ~tribute to Masaaki Omura~
2023年2月10日(金)フェスティバルホール(大阪府)
時間:開場 17:30 / 開演 18:30
出演:大澤誉志幸 / ばんばひろふみ / 槇原敬之 / 南佳孝 / 八神純子 / 渡辺美里 / B・T・S(Baku-san Tribute Session)BAND / 佐橋佳幸(音楽監督、g) / 亀田誠治(音楽監督、b) / 山木秀夫(ds) / 今剛(g) / 石川鉄男(Mp) / 斎藤有太(key) / 山本拓夫(sax) [ゲスト]松本隆(トークゲスト) [DJ]砂原良徳(GUEST DJ)

https://omuramasaaki-25th.jp/

<INFORMATION>

田家秀樹
1946年、千葉県船橋市生まれ。中央大法学部政治学科卒。1969年、タウン誌のはしりとなった「新宿プレイマップ」創刊編集者を皮切りに、「セイ!ヤング」などの放送作家、若者雑誌編集長を経て音楽評論家、ノンフィクション作家、放送作家、音楽番組パーソリナリテイとして活躍中。
https://takehideki.jimdo.com
https://takehideki.exblog.jp

「J-POP LEGEND FORUM」
月 21:00-22:00
音楽評論家・田家秀樹が日本の音楽の礎となったアーティストに毎月1組ずつスポットを当て、本人や当時の関係者から深く掘り下げた話を引き出す1時間。
https://cocolo.jp/service/homepage/index/1210

OFFICIAL WEBSITE : https://cocolo.jp/
OFFICIAL Twitter :@fmcocolo765
OFFICIAL Facebook : @FMCOCOLO
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cocolo.jp/i/radiko

Rolling Stone Japan 編集部

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