LE SSERAFIMが語る、音楽とダンスの表現に込めた想い、コーチェラへの意気込み

LE SSERAFIM 前列:KIM CHAEWON、後列左から、KAZUHA、HUH YUNJIN、HONG EUNCHAE、SAKURA((P)&(C) SOURCE MUSIC)

世界11カ国/地域の編集部が新進気鋭のアーティストを選ぶRolling Stone誌「Future 25」で、2024年、本国アメリカ版が選出した唯一のK-POPグループがLE SSERAFIMだ。カムバックするたびに世界中で楽曲がバイラルヒットし、SNSでも常に話題に。2023年は日本3都市6公演を含む初の単独ツアーを開催し、米地上波テレビに初出演、今年リリースした3rd Mini Album『EASY』の表題曲「EASY」は米ビルボード「Hot 100」にデビュー後初めてチャートインした。

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そして、4月13日と20日には彼女たちにとって大舞台となるコーチェラ・フェスティバル(米カリフォルニア州インディオで開催される米国最大規模の音楽フェスティバル)のステージが控えている。デビューから2年ほどが経って、多種多様なコンセプトや音楽ジャンルに挑戦し、それらを自分のものとして昇華してきた5人に、楽曲制作の裏側や、メンバー各々の音楽趣向について、またコーチェラへの意気込みについても聞いた。

ー今回はLE SSERAFIMの音楽性や、今年リリースされた3rd Mini Album『EASY』の制作について、また出演が決まったコーチェラについてもお聞きしたいと思います。ずっと気になっていたことがあって、いつもアルバムやEPのはじめに韓国語・日本語・英語でメンバーそれぞれのナレーションが含まれる曲が収録されていると思うのですが、それには何か理由があるのでしょうか?

SAKURA:毎回私たちのアルバムを通して一番伝えたいメッセージをイントロに入れています。私たちが普段思っていることや、感じてることをインタビュー形式でスタッフの方々とやり取りして、そこから5人の思ってることを私たちの言葉にしています。

ーなるほど、それはユニークな作り方ですね。メンバーの思考が曲に反映されているんですね。今回は「Good Bones」というハードロック調の曲に、皆さんのナレーションが乗っていますが、3rd Mini Album『EASY』の作品全体を通してのテーマはあるのでしょうか?

KIM CHAEWON:いままでは私たちの強い姿や自信のある姿について歌ってきましたが、今回のアルバムではそういう強さの裏にある「不安」や「悩み」がテーマになっています。



ー確かに、いままでの曲では「恐れない姿」が描かれることが多かったことに対して、今回は簡単なように見えるパフォーマンスの裏側には努力があるということを表してるんですね。レコーディングの際に苦戦した曲はありますか?

HUH YUNJIN:「EASY」のレコーディングは一番時間がかかりましたし、細かいディテールがあり難しかったです。曲のメッセージ通り、いざ“一生懸命”に歌ってみると上手くいかなくて。かっこよく力を抜いて、余裕のある感じを出すのが難しかったですし、今までにない新鮮なスタイルだったので、新たな姿を見せるために力を尽くしました。

ー歌い上げるわけでもなく、絶妙なニュアンスを出すのが難しそうですよね。今回の作品はそれぞれの曲のジャンルや雰囲気は違いながらも、どの曲にもLE SSERAFIMらしさがあるのがおもしろいと感じました。MV撮影やダンスの振り付けなどでも印象に残っているエピソードはありますか?

KAZUHA:今回も振り付けが難しくて苦戦しました。オールドスクールなヒップホップダンスを基礎にした部分が多くて、私は個人的にあんまり経験がなかったのでたくさん練習しました。あと、これまでは「カル群舞(カルグンム)」と言われる角度とか動作のタイミングを全部ピッタリと合わせて見せるパフォーマンスが多かったのですが、今回の「EASY」では、曲のムードには合わせつつもそれぞれの個性を見せられるようなダンスをするのが重要でした。今までの練習とは違って、お互いにアイコンタクトを取りながら楽しんで音に乗る練習を多くしました。



ーなるほど、よりリラックスしたように見せるダンススタイルだったんですね。一方「Swan Song」ではバレエにインスピレーションを受けたような振りも多く入っていますが、こちらはいかがでしたか?

KAZUHA:これまでも1st Mini Album『FEARLESS』に収録されている「Blue Flame」などバレエの要素を取り入れた振りはありましたが、「Swan Song」は曲のテーマもあって、バレエのような動きが随所に入っているので、自分のバックグラウンドがパフォーマンスに活かされていて、すごく嬉しかったです。



ー「Smart」は打って変わってグルーヴ感が際立つメロディや振り付けが目立ちますが、いかがでしたか? 腰を使ったダンスが印象的ですよね。

HONG EUNCHAE:骨盤を回す振りがすごく難しくて、初めは方向感覚が無くなったかと感じるくらい練習をしました。でも私たちが特に好きな振り付けでもありますし、たくさん練習をして、MVを撮る時には楽しみながら撮影することが出来たと思います。ダンサーの方たちと一緒に踊る部分があるんですが、その部分が特にかっこよくて、現場も盛り上がりました。



Translated by Daichi Yamamoto, Kim Dejong

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