伊東ゆかりステージデビュー70周年、本人と振り返る1958年から1970年



田家:今日の6曲目、1965年3月発売「恋する瞳」。日本語とイタリア語両方で歌われているバージョンをお送りいたしました。この曲はイタリアのサンレモ音楽祭の入賞曲で、歌唱部門で2位だった。

伊東:このときの1位はボビー・ソロの「君に涙とほほえみを」で、のちに布施明さんがカバーしています。普段は着物で歌わないんですけど、振袖姿で歌いました。まあ、胸がきつかったこと(笑)。

田家:17歳だった。

伊東:ですね。イタリアで歌ったアレンジは全く違うんですけど。着物を着ているからおしとやかにしろって言われて、イントロで日本式のお辞儀をしたら、それがものすごく受けたんですよ。向こうの方はあまり丁寧にお辞儀はしないんですよね。日本式の深々としたお辞儀が、リハーサルで受けたもんですから、社長に間奏でもちゃんとお辞儀しろよって言われた(笑)。

田家:サンレモ音楽祭は当時は、今もそうですけど世界的な音楽祭で。

伊東:カンツォーネブームのね。

田家:外国の人の前で歌うっていうプレッシャーはなかったんですか。

伊東:アメリカ軍のキャンプで歌っているのでどうってことなかったんですけど、ただ着物で歌うという方がどうしようかしらっていう感じでしたね。

田家:「恋する瞳」もイタリア語で発売されて、ドイツ、ギリシャ、スペインでも出て。イタリアでは7万枚売れたらしいですね。

伊東:そうですか。そのあと宮川泰先生も一緒にいらしたので、宮川泰先生とイタリアでライブの営業をしに行きました。着物着て歌いましたね。

田家:そういう代表曲をもう1曲お聞きいただきます。「花のささやき」。

Rolling Stone Japan 編集部

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