人喰いモンスター「ハギーワギー」に保護者は騒然、米英で通報相次ぐ

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青色の化け物「ハギーワギー」が米英のSNSを騒がせている。子どもたちに悪影響を与えるとして、この不気味なキャラクターに関するヒステリックな通報が相次いでいるという。

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通報の内容は、ハギーワギーの動画――「息絶えるまで」抱きしめてやる、といった歌も出てくる――を見ていた子どもたちがよからぬ考えを抱く、というものだ。こうした動画がきっかけで、子どもたちは動画の内容を再現しようと公園でギュッと抱き合い、身の毛もよだつ歌詞をささやき合っているらしい。

こうした噂が最初に出始めたのはイギリスだった。1人の心配性の母親が公開したFacebookの投稿(すでに削除されている)がきっかけだと言われている。情報サイトSnopesによると、3月22日付のその投稿には学校からのメールと思しき内容が記載されていて、「とても怪しげな(テディベア風の)キャラクター」が「ハグして殺すという気がかりな歌を歌っている」と警告していた。投稿によれば、子どもたちはTikTokやYouTubeだけでなく、未就学児から12歳までを対象にしたYouTube Kidsでもこうした動画に遭遇していたそうだ。

最近イギリスの放送局Sky Newsに語ったある母親の話では、兄がRobloxでハギーワギーのゲームで遊んでいるのを見て、3歳の息子が窓から飛び降りようとしたそうだ。イギリスのメディアDorset Liveも「見たところ動画のタイトルには怪しげなところがないので、YouTube Kidsにも紛れ込む可能性がある」として、こうした動画が非常に幼い子どもの目に触れている、というドーセット警察の警察官の発言を報じている。

それからというもの、ネットトロール(荒らし)がハギーワギーを利用して子どもたちを標的にしている、という噂は保護者の間で絶えず聞かれている。母親たちは、幼児向けのおすすめ動画の中にハギーワギーが紛れ込んでいる、と主張し、中には「ネット上の不気味なキャラクターが、親を殺せと子どもたちをそそのかしている」という見出しつきのものもある。ごく最近では、米ウィスコンシン州ラファイエット郡保安官事務所が(コメントを求めたが返答はなかった)Facebookの投稿で懸念を表明し、保護者に注意喚起を促していた。このキャラクターをテーマにした一連のYouTube動画には「暴力的な文言や、アルコール摂取を表現したアニメーション、血、死傷、頭部切断、殺人未遂、殺人、血まみれの自動車事故現場」に加え、別のキャラクターを息絶えるまでハグする場面も登場する、というのだ。

Translated by Akiko Kato

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