人間・氷室京介、プロデューサーが語るロックスターの素顔

今日はゲストに日本テレビの山崎大介プロデューサーをお迎えしております。氷室京介さんの「IF YOU WANT」がテーマで使われていた番組「news zero」のプロデューサーですね。2010年、50歳のツアー「KYOSUKE HIMURO TOUR2010-11 BORDERLESS 50×50 ROCK’N’ROLL SUICIDE」から「LAST GIGS」までの6年間を追ったドキュメンタリー『DOCUMENT OF KYOSUKE HIMURO "POSTSCRIPT"』の監督です。当時は、限定配信と劇場公開だけだったんですが、来年2月にはパッケージも発売されます。180時間の映像と6時間のインタビューをご自身で編集された方です。氷室さんの復活、そしてドキュメンタリー発売に先駆けて、山崎さんがご覧になってきた氷室さんについてお伺いしようと思います。

今お聴きいただいているのは、2016年5月23日、東京ドームでのオープニング。最初の歓声は客電が落ちて音が始まった時のものです。そしてその後に、この曲が演奏されました。「LAST GIGS」東京ドーム公演最終日、一曲目「DREAMIN’」。

DREAMIN’(2016.05.23 Tokyo Dome) / 氷室京介

田家:1985年のBOØWYのアルバム『BOØWY』の一曲目でもありました。というわけで今日のゲストの山崎大介さんです。こんばんは。

山崎大介(以下、山崎):お招きいただいてありがとうございます。

田家:このライブを音だけで聴いてるとどんな感じでしょう。

山崎:色々なところでこの曲を聴いていたんですけど、耳だけだとあの日の空気感みたいなところに持っていかれるところはありますね。俺もあそこにいたなって。

田家:そう、空気感ですよね。今日は山崎さんがお作りになった『DOCUMENT OF KYOSUKE HIMURO "POSTSCRIPT"』のお話など色々お伺いしたいと思うのですが、還暦ということについて「LAST GIGS」の時にはどう思われていたんですか?

山崎:実は僕は勝手にラブコールを送っていたんです。氷室さんが50歳の時に出会っていたんですけど、次の節目は60歳ということで、ああいう濃い時間を60歳になったらもう一度過ごしたいなと当時から思っていて。あなたが60歳になった時の景色を横で見ていたいですっていうことを伝えていたんです。今年60歳になったので、その約束を叶えたいなって思ってましたね。


田家秀樹(左)と山崎大介(右)

田家:横で見ていたいというだけでなく、還暦の花火ライブも行われました。僕もスタジオでバーチャルで見せていただきましたけど、凄かったですね。現場のライブにいるような感じがしました。あのアイデアはどういう時に思い付いかれたんですか?

山崎:元々はリアルで皆でお祝いしたいというか。映画の時に氷室さんが"もう一度ファンの方が集まるサンクチュアリを作ってくれてありがとう"ってコメントを出してくれたんですね。60歳の誕生日の時に、そういうサンクチュアリをもう一回作れないかなと思っていて。今年のコロナ禍の夏って、エンタメで言うとフェスやライブができなかったことと、花火大会が無かったっていう2つ。これが2020年の夏を象徴する出来事なんじゃないかなと思っていて、だったら本人不在の中でリアルはできなくても、なんとか諦めたくないなと思って。自分は映像の人間だから、映像でやってみたらどうかなっていうことで、氷室さんの楽曲と最新技術のコラボレーション、氷室京介のINGみたいなものを表現するコンテンツを作れないかなっていうところから考えました。

Rolling Stone Japan 編集部

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