人間・氷室京介、プロデューサーが語るロックスターの素顔

ANGEL(2016.05.23 Tokyo Dome) / 氷室京介

田家:映像のここを見て欲しい、ここを受け止めて欲しいという部分はありますか?

山崎:たまたま皆さんの代表ということで近くで見させてもらったんですけど。元々氷室京介って一体何なのか知りたいところから入ったと思うんです。その謎を解く鍵が映像の力にはあるんじゃないかなと思っていて、それを紐解いていく一助になれば嬉しいかなと思いますね。もちろん、氷室さんの全部は分からないんでしょうけど、皆が知りたい氷室京介って何者なんだ、どんな存在なんだっていうことを感じるためにすごく役立つヒントになる映像、インタビューになれば良いと思って作った作品です。

田家:これだけ自分の言葉で語っている氷室さんを見る機会は無かったでしょうし、ライブの裏側も含めて、"人間"氷室京介を感じる映像だと思います。ありがとうございました。



田家:FM COCOLO「J-POP LEGEND FORUM」2020年11月氷室京介還暦特集Part1。ゲストに映画『DOCUMENT OF KYOSUKE HIMURO "POSTSCRIPT"』の監督、日本テレビの山崎大介プロデューサーをお迎えしました。今流れているのは、後テーマ曲で竹内まりやさんの「静かな伝説(レジェンド)」です。

「LAST GIGS」から丸4年経ちました。もうそんなに経つんだという感じですね、2016年に出たベストアルバム『L’EPILOGUE』のコピーに、"俺たちは氷室京介を卒業できない"とありました。そこから4年、小学校以外なら大体卒業するわけですが、ほとんどの人は卒業しないまま来年の復活を待つことになるでしょうね。たぶん卒業というのはもうしないんだと思うんです。卒業するという考え方を卒業する、とでも言いましょうか。そういう風に何かが始まって何かが終わるということではなくて、ずっと聴いていく音楽がある。人生を共にしていくアーティストがそれぞれにいらっしゃるわけで、それを別に卒業という形で区切る必要もないんだろうなというのも、4年経っての感想であります。そして、そういう時間に合わせてなのですが、私事なんですけど、1988年からずっと氷室さんのことを書いてきた原稿が本にまとまります。ファンクラブの会報誌「KING SWING」や、「R&R NEWSMAKER」、「B-PASS」や「PATi・PATi」などの雑誌で書いてきた原稿やインタビュー、レビュー、ライブレポート、エッセイ……。それらをまとめたものをKADOKAWAから発売します。上下巻1200ページで箱に入っています。読み応えはあると思いますが、それぞれの30年が刻まれていると思いますし、私の30年も刻まれています。こちらの予約締め切りは11月15日だそうです。この日は、山崎さんと日本橋TOHOシネマでトークイベント「氷室京介を探して」をやります。これは映画と本が出るということで、2人でトークしようというものです。また、花火ライブの見逃し配信も11月いっぱい見ることができます。氷室さんの還暦復活、ここから始まります。来週からは、これまでのアルバムも辿ってみようと思っています。



<INFORMATION>

田家秀樹
1946年、千葉県船橋市生まれ。中央大法学部政治学科卒。1969年、タウン誌のはしりとなった「新宿プレイマップ」創刊編集者を皮切りに、「セイ!ヤング」などの放送作家、若者雑誌編集長を経て音楽評論家、ノンフィクション作家、放送作家、音楽番組パーソリナリテイとして活躍中。
https://takehideki.jimdo.com
https://takehideki.exblog.jp

Rolling Stone Japan 編集部

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