I Don't Like Mondays.が語る変化の理由「人間性を出したかった」

CHOJI:1人1人の曲に対して責任感やお互いを尊重したい気持ちありつつ、「もっとこうできないの?」ってことはこれまでよく言い合ってきたんです。ただ、これまでの経験や積み重ねもって、なんだかんだ形になるし、曲が聴き馴染んでくると身を持って分かってきたというか。むしろ、メロディに関して、あまり決めすぎない方がいいことを『Black Humor』を制作している時に気づいたんです。1フレーズでもいいところがあればいいと思うようになったというか。全部が好きとかじゃなく、聴き終わった後に残る部分があればいいと思ったんです。

SHUKI:なので「独り占め」と「馬鹿」は歌詞が1番刺さるように、歌詞を優先して曲を作り始めています。今まであまりやったことがなかったので、新しい経験でおもしろかったです。


SHUKI

YU:正直、アルバムを3枚出す中で、自分の中でジレンマがあったんです。よく「おしゃれだよね」という言葉を言われるんですけど、うれしい反面、「ただおしゃれな音楽って価値があるのかな」と思っちゃう自分もいて。要するにBGMになってしまうんですよね。もちろんBGMで使われることも、「おしゃれ」と言われることもうれしいんですけど、一方で「今まで苦労して作ってきた曲がただのBGMで終わるのか」という想いもあって。なぜそうなっているのか考えると、全てを綺麗にしすぎている自分がいたんです。それこそ曲中で響きがよくないから歌詞を削ってきたけど、削ってしまったものが、もしかしたらフロントに立てたんじゃないかと曲を出す度に思うようになってきて。『Black Humor』は、「もうおしゃれとか知らんし」と思い切って歌詞を書き始めたことが大きな変化です。

ーそれは大きな変化ですね。

YU:逆に言うと、バンドを始めたばかりでは気づかなかったことでもあるんです。ある程度キャリアを踏んで、世間の反応を見ながら大きく変化していった部分かなと思います。

Rolling Stone Japan 編集部

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