自己啓発団体を隠れ蓑にセックスカルトと化した「主人」と「奴隷」の異常な関係

ニューヨークのブルックリン連邦裁判所を後にするローレン・ザルツマン(Photo by Seth Wenig/AP/REX/Shutterstock)



異常な指導者を信じ続けた末に見たもの

ネクセウムの会員が次々離脱する中、ザルツマンはラニエール被告がDOSとは無関係で、集団の存在を知らなかったという話を貫いた。「私はみんなに嘘をつきました。組織全員に嘘をついたのです」と彼女は証言で述べた。彼女の忠誠心で気が大きくなったのか、ラニエール被告はふたたび子供を作る話をザルツマンに持ちかけた。一緒に病院に行って不妊治療を受けにいこうとまで言った。これを聞いたザルツマンは喜んだものの、被告が血液検査を拒否したことで彼の真意に気づき始めた。「当時私は他の誰よりも一生懸命(DOSを)正当化していたので、彼はこの状態をキープしようとしていたのです」

ラニエール被告がメキシコで逮捕されたのを受け、ザルツマンは自分がどれだけ被告の言いなりになっていたのか受け入れるようになったと言う。実際に証言台に立っている間も、心の整理をつけようとしている場面が見受けられた。「私たちがしたこと、ネクセウムで私が教えていたことはすべて……彼が教義に沿った生活を送れるようにすることを中心に回っていました」

だが自分の頭に銃が突きつけられたとき、ラニエール被告がウォークインクローゼットからこっそり出てくるのを見て、彼の教え、彼の約束、彼と共有した夢がすべて遠い存在に見えた。「こんなことが起きるなんて夢にも思いませんでした。私はキースの無事を選んだのに、キースは自分自身を選ぶだなんて」



Translated by Akiko Kato

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