追悼ルーク・ペリー『ビバリーヒルズ高校白書』92年の出演者インタビューを回想

『ビバリーヒルズ高校/青春白書』に出演したイアン・ジーリング、トリ・スペリング、ブライアン・オースティン・グリーン、ガブリエル・カーテリス、ジェイソン・プリーストリー、シャナン・ドハーティー、ルーク・ペリー 『ビバリーヒルズ高校/青春白書』1990 – 2000年、スペリング・テレビジョン(Spelling/Kobal/REX/Shutterstock)


薬物混入によるお楽しみは、ブランドンのダイキリにラムが入れられた1月のエピソードにさかのぼることができる。それが原因でブランドンの日常はテキーラとバラの日々と化し、挙げ句の果てには飲酒事故まで起こしてしまう。ブランドンは刑務所送りになるが、そこでもヘアスタイルはキマっていた。「あのエピソードは楽しかった」とジェイソン・プリーストリーは振り返った。「初めてブランドンが羽目を外したエピソードだったから、本当に大好きだった」と語るプリーストリーは、ウエストハリウッドのバーでイギリス産ビールのお代わりを楽しんでいた。これがビバヒルだったら、気が触れたアルコール中毒者にさせられていたかもしれない。

プリーストリーといえば、緊迫したセットでもジョークを飛ばしたり、ズボンを下ろしたりしてその場のムードを瞬く間に明るくできる人物だ。「これだけ最高な奴らと一緒に仕事ができるなんて、神様に感謝だよ」とプリーストリーは言った。「出演者にひとりでも嫌な奴がいたら台無しだ。そうだろう?」。プリーストリーを見ていると、彼がいつどこでも楽しむことができる人物なのがわかる。『レイト・ナイト・ウィズ・デイヴィッド・レターマン』に出演したとき、司会者のデイヴィッド・レターマンはお決まりのようにプリーストリーをからかい、プリーストリーは笑顔で受け止めた。「すごく楽しかった」とプリーストリーは言った。「とにかくステージに上がらないといけなかった。『ベイビー、どうか俺をぶっ殺してくれ』って気分だった。踵を返してその場から逃げ去ったとしても、問題なかったと思うけどね。みんな理解してくれたはずだ」

カナダのブリティッシュコロンビア州バンクーバーに生まれたプリーストリーは4歳で演技を始めた。初期の仕事の多くはコマーシャルだったが(プリーストリーを困らせたいなら「ハムもね!」と歌う加工食品のCMについて訊くといい)、1989年にシスター(ステファニー・ビーチャム)に育てられる孤児をテーマにしたドラマ『Sister Kate』のキャストに抜擢されたことでチャンスが訪れた。実際、ドラマは「神よ、お許しください、私は罪を犯しました」と言うよりもはやく打ち切られたのだが。

プリーストリーは突如として訪れたスターの座のことは気にしていないようだった。それは、プリーストリーがビバヒルに関する公の場での露出に関わらなかったからかもしれない。「俺は何がなんでも何千人の女の子たちにキャーキャー言われたいからこの仕事をしてるわけじゃない」と語った。「ルークだってそうだ」。番組もまた、成功に対して同じくらい鈍感だった、とプリーストリーは主張した。「番組制作者が『たくさんの人が観るようになったから、少しは控えめにして、あまり物議を醸さないようにしないといけない』って言いださなくて本当によかった」

1991年の11月、ビバヒルはすべてのティーン問題に終止符を打つため、究極のティーン問題を取り上げた——それが死だ。史上最高の視聴率を叩き出したエピソードのひとつでは、スコット(ダグラス・エマーソン)という登場人物が父親の机の引き出しからピストルを引っ張り出し、指に引っかけてクルクルと回す。「見ろよ」と友人のデビッド・シルバーに言うと、銃声が響く。デビッドの表情が恐怖に固まる。天使のような声が「私たちを待っている場所がある」と響く全校集会の場面に切り替わる。

ダグラス・エマーソンを待っている場所がどこであれ、誰もがお悔やみの言葉を述べた。「お決まりのように『お前は死んだ、死んだんだよ。でもどうして死んだの? 何が起きたの?』ってね」とブロンドの俳優は少年っぽく言った。当然ながら、スコットの死はエマーソンを複雑な気分にした。「一番つらいのは、殺されるようなことは何もしてないって自分に思い込ませないといけないことだった」とエマーソンは言った。1992年3月にビバヒルが再開すると、エマーソンは番組と自身の将来を信じた。サーブのイケてる新車を購入したのだ。それは、制作側が「今後のキャラクター展開」に関するミーティングにエマーソンを招集しようと電話をかけてくる前のことだった。ニュースはエマーソンにとってショックだった。それも当然だ。『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』の後でバンドから切り離されたピート・ベストの気持ちを想像してほしい。

Translated by Shoko Natori

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