『ビバリーヒルズ高校白書』ディラン役ルーク・ペリーが脳卒中の合併症で逝去、享年52歳

1994年に『ビバリーヒルズ高校白書』に出演した際のルーク・ペリー(Fox Television/Getty Images)

『ビバリーヒルズ高校白書』クールで人を惹きつけてやまないディラン・マッケイ役を演じた、ルーク・ペリーが脳卒中に伴う合併症によって逝去した。52歳だった。ルークは、当時24歳から演じ始めた"ディラン"というティーンエイジャーの役を、世界的なアイコンにまで昇華させ、人々を魅了した。

ウエスト・ビバリーヒルズのバッドボーイ、ディラン・マッケイとしてルーク・ペリーが初登場した『ビバリーヒルズ高校白書』は、ペリーの24歳の誕生日と同じ日に放送された。他の共演者と比べるとまだ若かったものの(ガブリエル・カーテリスはシーズン1の途中で30歳を迎えた)、ペリーには貫禄と役にふさわしい体つきが備わっていた。1990年代にかけて放送された米FOXテレビの青春ドラマでブレイクしたスター俳優は、大の大人を雇って高校2、3年生役をやらせる、というジョークの格好の標的となった。

そして今、そんな策略は痛ましくも覆されてしまった。ルーク・ペリーは脳卒中に伴う合併症によって52歳で死亡したのだ。あまりにもはやすぎる死だ。ましてや、大人としての人生とキャリアを通してボーイッシュな役柄を演じてきた人物にとってはなおさらだ。

2時間の『ビバリーヒルズ高校白書』のパイロット版にペリーが出演していなかったのは、コメンテーターのほとんどが同作を1990年代の秋から次々と放送された青春・学園ドラマの後出しジャンケン的な作品としてとらえていた理由のひとつかもしれない(他には『フェリスはある朝突然に』のテレブ向けスピンオフ作品、『Parker Lewis Can’t Lose』という『フェリス』のまがいもの、『Hull High』というティーンミュージカル作品がある)。大多数の作品が埋もれていくなか(実際、『フェリス』よりも『Parker Lewis Can’t Lose』のほうが作品として優れていただけでなく、長期的な人気を博す結果となった)、ペリーの存在感のおかげでパイロット版以降も『ビバリーヒルズ高校白書』は10シーズンにわたって続いた。さらには『メルローズ・プレイス』というビバヒルよりも人気を博したスピンオフ作品——もともと両作はディランを通してリンクしていた——を生んだ。米CWネットワークが手がけた『メルローズ・プレイス』は、5シーズン続いた。ペリーが脳卒中に倒れた後には、『ビバリーヒルズ高校白書』のオリジナルキャストによる『ラリーのミッドライフ★クライシス』を彷彿とさせる作中劇をテーマとしたテレビシリーズの予定が発表されていた。

どの世代にも心をときめかせてくれたティーンアイコンが存在する。1960年代から70年代に生まれたX世代(ジェネレーションX)にとって、ディラン・マッケイがまさにそんな存在だった。クールで人を惹きつけてやまないペリーは、まじめに文化の衝突を描こうとしたコメディータッチの作品をよりメロドラマ的な、視聴者を虜にする連続ドラマへと変化させた。やがてディランという役の存在感はあまりに大きくなり、制作側でさえ、どう扱っていいかわからなくなったほどだ(他の登場人物が大学2年生になっても、ディランは盗まれた遺産を取り戻すため人を雇って奮闘していた的な設定)。そうした初期の時代やとりわけ様々な三角関係にとらわれる役柄は、何十年経った今でもビバヒルを社会現象へと昇華させたのだ。

Translated by Shoko Natori

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