ザ・ピーナッツ、オリジナル・カバーポップスの走りを伊東ゆかりと語る



流れているのは、この番組の後テーマ、竹内まりやさんの「静かな伝説」です。渡辺プロ。帝国というふうに言われましたね。これも改めて知ったんですが、渡辺プロの所属女性歌手ではザ・ピーナッツよりも伊東ゆかりさんの方が先だった。

渡辺プロダクションは50年代から60年代、そして70年代、今でも力を持ってるプロダクションですけど、元々はジャズミュージシャンの夢を組織化したいということで始まったんですね。社長さんだった渡邊晋さんは、中村八大さんもいた人気バンド・シックス・ジョーズのバンドのベーシストでした。渡邊美佐さんはバンドのマネージメントをする学生さん。渡邊美佐さんのお父様はマナセプロダクションという会社をやっていて、仙台の米軍キャンプに東京からミュージシャンを呼んで、向こうでクラブとかエンターテイメントの場所にミュージシャンを派遣する会社をやっていたんですね。そういう中で、もっと音楽ビジネスは近代的にならなければいけないということで2人が発足したのが渡辺プロでありました。

音楽ビジネスの近代化に最も功績があったプロダクションと言っていいでしょう。その後の巨大権力ぶりがいろんな形で尾鰭がついたり実際にひずみが生じたり、大きくなりすぎたことで、70年代にあっち側、歌謡曲側の総本山みたいに見られていった歴史でもありましたね。伊東ゆかりさんのお父様は渡辺プロダクションのそういうミュージシャン仲間でお付き合いがあったんですが、70年代に入ってそこから離れるストーリーも5週目でお聞きできるんではないかと思います。来週は弘田三枝子さんの話をお聞きします。



<INFORMATION>

田家秀樹
1946年、千葉県船橋市生まれ。中央大法学部政治学科卒。1969年、タウン誌のはしりとなった「新宿プレイマップ」創刊編集者を皮切りに、「セイ!ヤング」などの放送作家、若者雑誌編集長を経て音楽評論家、ノンフィクション作家、放送作家、音楽番組パーソリナリテイとして活躍中。
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Rolling Stone Japan 編集部

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