コロナ禍に誕生したロックバンド、Midnight 90'sが語る「僕」や「君」を描かない理由

―バンドを組むと色んな目標ができたりすると思うんですけど、そもそもどうしてバンドを組んでこうして続けて行こうと思ったんですか?

名雪:大学からギターを始めて、最初は楽しければいいかなと思ってやっていたんですけど、途中からバンドをやってる先輩に、「どうせ新しいことを始めたなら、大学4年間で終わらせるのはもったいない」って言われて。そのときから、バンド活動により興味を持つようになって、コロナ禍ぐらいから本格的に動き出した感じです。

佐久間:自分は曲を作って上げていたものの編曲とかDTMの技術もないので、作った曲を弾き語りじゃなくて色んな楽器を使ってバンドサウンドにして世の中に出したいっていうのが、僕がバンドを組もうと思った理由です。

―バンドに興味を持つようになってからはどんなアーティストの曲を聴くようになったんですか。

佐久間:最近は洋楽も邦楽もギターがメインの音楽が好きです。

―スケボーって、ミクスチャーロックとかヒップホップとか音楽とも関わりのあるカルチャーですよね。そういうのはあんまり関係なかったですか?

佐久間:いや、そのカルチャーには結構影響を受けていて、曲を作る前はずっとラップ、ヒップホップを聴いていました。バンドを始めてからもスケボーのカルチャーとかファッションは好きで、例えばYogee New Wavesとかはスケーターからも好まれる音楽をやっているので、今でもすごく好きです。

―名雪さんはどんなアーティストから影響を受けているんですか?

名雪:自分はアークティック・モンキーズがすごく好きで、音作りとかに影響は受けてますね。

―なるほど、ギターにそういう感じは出ていてソロを弾きまくってますよね。「最近の若いリスナーはギターソロを飛ばして聴く」っていう話題がありましたけど、あんまりそこは共感しない?

名雪:今ここまでギターソロを弾くバンドってあんまりいないと思いますけど、僕も「ギターソロはいらないんじゃないか」ってすごく思うんですよ(笑)。自分的にはバンドの4人で間奏を埋めたいと思うんですけど、結局曲作りをするとなぜかギターソロパートが絶対あるようになってしまうんです(笑)。これからは、そこをギターソロ以外で何かやってみたいと思ってます。

―曲を聴くと、新しいことをやろうというよりは、スタンダードなロックやポップスを作っていくことにこだわりがあるのかなと思いました。

佐久間:そうですね。バンドを始めてから色んな音楽を聴いたんですけど、例えばスピッツみたいな、誰にでも好まれる歌メロとフレーズっていうのが、今自分が一番やりたいことなのかなって感じています。

名雪:佐久間の作る曲がすごく良いんですけど、メンバーは好きなバンドがそれぞれにあって、結構バラバラなものを持ち込んで好きなように各々がやるという作り方をしていて。それがハマっている気がします。全員が同じ方向を向くと、既存の曲に近いものになってしまうと思うんですけど、みんなそういう話をせずに作っているので、Midnight 90’sらしさみたいなものがそこで出せれば良いなと思っています。

―取材には参加していないですが、ベースのゆうさんとドラムの石川響さんはどんな音楽が好きな方々なんですか。

佐久間:ベースのゆう君は、OKAMOTO’Sとか結構ベースが動くバンドが好きですね。ドラムの石川君はSiMとかマキシマム ザ ホルモンみたいな激しいバンドが好きだと思います。

Rolling Stone Japan 編集部

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