松本隆がアイドル界・歌謡曲界に変革をもたらした70年代後半から80年代を辿る



「J-POP LEGEND FORUM 松本隆特集第3弾 風街とデラシネ~作詞家・松本隆の50年 パート2」。史上最強の作詞家の50年を辿っています。10月27日に私の本『風街とデラシネ~作詞家・松本隆の50年』角川から出るのですが、その本と連動した同名のCD、33曲入り。ソニーから出るCDの全曲をお聴きいただいています。流れているのはこの番組の後テーマ、竹内まりやさんの「静かな伝説」です。

70年代後半から、80年代に入りました。「作詞家・松本隆という名前をどこで意識しましたか?」、「どこで松本隆さんという名前を心に留めるようになりましたか?」。この質問で1番多いのが、この時期でしょうね。「ルビーの指環」か、その後の聖子さん。でもやっぱり、聖子さんかな。『風街とデラシネ』の本、スタジオジブリの機関誌『熱風』で2年ちょっと連載したのですが、聖子さんの全アルバムについて、5章に渡って語っております。おもしろかったですねー。松本さんは「ちょっと先に石を投げる」という言葉をよく使っていたんですね。等身大の松田聖子のちょっと先に石を投げる。ちょっと先だと、彼女も少し背伸びをしながら詞を解釈したり、大人っぽく歌ったりするようになって。それが結果的に彼女が歌い手としても、人間的にも成長することになった。松本さんと聖子さんの関係は日本の音楽史上、他にないなということで長々と書いております。史上最強コンビの再検証の本にもなりました。1980年の12月から1981年12月まで年52週間のうち、28週間が松本さんが詞を書いた曲が1位で、聖子さんの曲はまだ4週にとどまってました。ここから松田聖子の時代が始まる。80年代は松本隆の時代でありました。



<INFORMATION>

田家秀樹
1946年、千葉県船橋市生まれ。中央大法学部政治学科卒。1969年、タウン誌のはしりとなった「新宿プレイマップ」創刊編集者を皮切りに、「セイ!ヤング」などの放送作家、若者雑誌編集長を経て音楽評論家、ノンフィクション作家、放送作家、音楽番組パーソリナリテイとして活躍中。
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月 21:00-22:00
音楽評論家・田家秀樹が日本の音楽の礎となったアーティストに毎月1組ずつスポットを当て、本人や当時の関係者から深く掘り下げた話を引き出す1時間。
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Rolling Stone Japan 編集部

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