清春、ライブ2021「残響」で見せた突破者の姿

12曲目に演奏された「SURVIVE OF VISION」はコロナ禍前に書かれた歌だが、翌日に4度目の緊急事態宣言を控える混沌とした時代のアンセムのように響いた。孤高を恐れず新たな挑戦を続け、全身全霊で歌う「SURVIVE OF VISION」を聴きながらこんな言葉が脳裏をよぎった。

 『挑戦とは生き残らねばならないということです。
  あらゆる意味で生き残り、アートを通して何かを成し遂げ、
恐れ、もがき続けるのです』(アンナ・ベラ・ガイゲル)

13曲目ライブの締めは「光」だった。メロディーや歌詞は即興の部分が多く、音源の歌詞とはかなり違った。その即興で“答はないという答え”あるいは“その闇に我が光を”とコロナ禍を意識したと思える言葉を紡ぎ歌にした。曲の最後は後方からライトを浴び、マイクなしの素の声での歌唱を続けた。それは救世主の様にも見えるが、突破者の姿だった。「また逢いましょう」と語りステージを去る清春に大きな声援が飛んだ。オーディエンスも完全にそれぞれが持つ何かを突破していた。

そして今もライブでの楽器の音、歌が脳裏に響いている。この「残響」は秋まで続くし、8月には自身初のブルーノート東京でのライブも発表になっている。その時世界はどんな状況になっているかは確かではないが、何であれ清春の突破者としてアティチュードが見られることは確かであろう。



<ツアー情報>

清春
ライブ2021「残響」
=ツアー日程=(終了分は割愛)
2021年8月14日(土) イイノホール
2021年9月3日(金) HAKUJU HALL

ストリーミングスタジオライブ
「A NEW MY TERRITORY」
=配信日程=
2021年8月25日(水)、8月26日(木) Veats Shibuya
2021年9月23日(木祝)、9月24日(金) LDH kitchen HANEDA

「KIYOHARU LIVE IN BLUE NOTE TOKYO」
2021年8月9日(月祝) ブルーノート東京

公式サイト:kiyoharu.tokyo

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