20歳のSSW・伊津創汰が語る、夢を持つ人へ送る歌

ー初の全国流通盤『DREAMERS』を作ろうと思った経緯をお聞かせください。

伊津:今回のアルバムの中では、「Try」という曲が最初にできたんです。この曲は、知り合いのプロゴルファーを目指している人に向けて作り始めて、その人の言葉を聞きながら、その人のためにと思って書きました。書いた詞が、夢を目指している僕にもとても当てはまっていたんです。それで、自分のライブで歌うようになった時に、元々知り合いに向けて書いたはずなのに「俺の曲だ!」と思えて。そこから、自分の曲が入ったCDがたくさんの人に渡るということは、自分のことを歌った曲が誰かの手に渡った時にその人の歌にもなる感覚があったんです。自分が思うことを歌った曲が、誰かの手に渡った時にその人の感情や気持ちと重なって。その人の歌になるんだと気づけたのが、今回の一番の最初の指針ですね。そこを意識しながら、他の曲も作り始めました。

ータイトル『DREAMERS』の由来をお訊かせください。

僕自身、シンガー・ソングライターの夢を追う中で、夢を持って動いている人たちと自然と付き合うようになっていって、そんな彼らが好きだったんです。自分の好きな夢を持っている人たちに届いたらうれしいなという想いで、タイトルを『DREAMERS』にしました。大きくても小さくても夢を持ってる人は、他の人よりも多く現実と向き合わなきゃいけないじゃないですか。このアルバムの全体的なメッセージは、自分を含めて現実と向き合っている人のための歌だと思っていて。夢や理想があればあるほど、思う通りにいかないことが大半だと思うんです。

ー伊津さん自身の周りでも、そういう人は多く見てきたんですね。

コロナ禍の中で、周りでもバンドの解散や活動休止で諦めてしまう人たちを多く見ているんです。そういう人たちって理想や夢が高かったからこそ、今この現実で今しか見れなくなっているんじゃないかなと。自分もそうだし、そういう夢がある人は音楽だけじゃなくてもいっぱいいると思うんです。上手くいかないことが多い中で、自分の中でまだ夢への途中だ、まだ良いことが待ってる、と、どれだけ思えるかというのは大事だと思うんです。そう思えているから、僕も折れずにやり続けられているので。こういうコロナの状況だし、現実は見なきゃいけないけど、夢を持っている人たちに諦めてほしくないという気持ちが届いたらいいなと思っています。

Rolling Stone Japan 編集部

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