アイス・キューブがトランプ陣営に協力、本人が明かすその真意

アイス・キューブ(Photo by Kevin C. Cox/Getty Images)


黒人に特化してもらなわないと困る

—最初にはっきりさせておきましょう:両陣営と具体的にどんな話をしたのか、教えていただけますか?

キューブ:バイデン陣営とはZoomでビデオ会議した。議会の議員からバイデン陣営の関係者まで大勢が会議に出席した。実際向こうは、Contract With Black Americaの内容の85%に賛成だと言った。基本的に彼らは選挙で勝ちたがっていて、俺を協議の場に引き入れていろいろ進めてみましょう、と(言った)。基本的には話し合いの場についた、という状況だ。

その後、トランプ政権側から連絡があった。「あなた方のContract With Black Americaを拝見しました、我々にはプラチナ・プランというものがありまして、これをテコ入れしたいんです」――「マイノリティ」ってのはなかなか厄介な言葉だろ、だから直接黒人に向かうように仕向けたんだ。してやったりだよ。向こうの方から話を聞かせてください、と言ってくるようにもっていったわけさ。

それで俺たちはワシントンに行った。ホワイトハウスには行かなかったし、大統領にも会っていない。今までトランプに会ったことは一度もない。どこぞのホテルで(トランプ陣営と)会って話をした。向こうが説明したプランには、Contract With Black Americaの一部も盛り込まれていた。

—実際のところ、向こうは「Contract」をもとにどんな微調整をプラチナ・プランに加えていましたか?

キューブ:民主党のプランも共和党のプランも上っ面だ。どちらのプランにも、黒人アメリカ人にもっとふさわしい表現にするべき箇所があった。

とはいえ、(トランプの)プランは相当薄っぺらだった――いくつかの分野には力を入れていたが。こうしたプランの何が問題かというと、「マイノリティ」とか「有色人種」「ダイバーシティ」「アーバン」という文言が使われていたこと。こういう言葉が使われているということは、つまり必ずしも黒人世帯の懐に金が入るとは限らないってことだ。金は大きな鍋の中に放り込まれ、俺たちは相変わらず鍋の底からおこぼれをかき集めなきゃならない。

共和党の候補者だからとか、民主党の候補者だからとかじゃない。誰だろうと同じさ。誰が大統領になろうとも、黒人に特化してもらなわないと困る。俺はマイノリティ全員が好きだが、とくに俺たち(黒人)にピンポイントで焦点を当ててもらわないと。この国が混乱と富の格差で今みたいな状態にいるのも、そもそもの理由は俺たちなんだから。黒人家庭と白人家庭の格差はグランド・キャニオン級だぜ。誰が大統領になろうとも、俺たちを一民族として考え直す必要があると俺は思う。

Translated by Akiko Kato

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