DENIMSが語る、自分だけの「色」や「クセ」を活かす方法

自分たちのやりたいことを貫き通す

─本作を作っている時に、よく聴いていたのは?

カマチュー:たくさんありますが、結構ゴリゴリのファンクを久しぶりに聴き返しました。スピードメーターや、アンティック・ソウル・ オーケストラ、ブレイケストラ、ニュー・マスターサウンズなど、10年前くらいソウルファンクの雰囲気が懐かしくて。それが本作に影響しているかどうかは分からないですけど。

おかゆ:僕は、ギターの参考にした曲は特になかったかな。「Crybaby」の、メロディの隙を縫ってくるようなオブリガードはブライアン・セッツァーとかからインスパイアされたんですけど、でもそれはボツになりました(笑)。「The Lights」は、ヴルフペックのテオ・カッツマンとかを意識したかも。

カマチュー:テオ・カッツマンは僕もずっと好きです。バンドのメンバー、みんな好きやんな?



おかゆ:「Crush」は、カマチューから色々なファンクのプレイリストが送られてきて聴いたんですけど、結局、ジョンスペ(ジョン・スペンサー・ブルース・エクスプロージョン)とかを参考にしたリフも付けたけどしっくりこなくて。特にサビでは、シンプルにコードを刻むことが多かったですね。



─いろいろ試行錯誤があったのですね。歌詞についてもお聞かせください。「Crybaby」の、“勝手に決められた筋書きなら書き換えよう”、“僕達は作られた自由の中踊らされて 思いのままでいた気がしていた”というラインには、どんな気持ちを込めたのですか?

カマチュー:先ほども話したように、この曲はコロナ禍になって気付いたことを歌詞にしています。これまで自分たちは思いのままに生きてきたつもりでいたけど、実はそうじゃなかったんだなと思うことがたくさんあったなと。そんな中、どうやって自分たちのやりたいことを貫き通すか。時にはやりたくないことをやらされてしまうこと、きっと誰にでもあると思うんですけど、そこはバランスを取りつつ生きていきたいという想いを込めまた曲ですね。

─コロナ禍では、自分がやりたいこと、やりたくないことを見直す時期でもあったのかもしれないですね。「Crush」の歌詞には、“Crush してよ こんなつまんない事 嘘みたいな正義掻き消してしまう”というラインがあります。

カマチュー:この曲、怒っていますよね(笑)。これもやはりコロナ禍で思ったことなんですけど、例えばSNSを見ていると結構みんな混乱している気がしていて。自分の「正義」や「イデオロギー」を盾に、ただ自分を見て欲しいだけというか、自己顕示欲を募らせている人が多過ぎるんじゃないかと。その病んでいる感じが気持ち悪かったんですよね。

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