日本ポップロックの革命の時期 1980年代後半の佐野元春作品を振り返る

Kickin’ Asphalt / Duane Eddy

田家:FM COCOLO「J-POP LEGEND FORUM」佐野元春40周年Part2。1980年代後半編。今月はいつもの後テーマ曲、竹内まりやさんの「静かな伝説(レジェンド)」はお休みにして、Duane Eddyの「Kickin’ Asphalt」が流れています。これは佐野元春さんがずっとやられていたラジオ番組「元春レイディオ・ショー」のテーマソングだった。

佐野:好きな曲ですね、かっこいい。

田家:「元春レイディオ・ショー」は今どんな内容なんでしょうか?

佐野:フォーマットは1980年代から全然変わってないです。時と場所を変えて細々と続いています(笑)。FM COCOLOでもやってみないかというお誘いを受けて7月から9月までやってます。

田家:今週は『Café Bohemia』と『ナポレオンフィッシュと泳ぐ日』で1週間が終わってしまいまして。4週間で40年辿るには先を急がないといけないなと思ったりしているのですが。『VISITORS』と『Café Bohemia』と『ナポレオンフィッシュと泳ぐ日』は、佐野さんの40年のキャリアの中でどんなアルバムとして残っているんでしょう?

佐野:80年代の自分の記憶。海外のミュージシャンとの共同作業が多かった。そういう印象ですね。

田家:この頃があったから、今の自分があるというのはありますか?

佐野:はい。1990年代にはいよいよ独自のMade in Japanのサウンドを作ろうという意識になっていた。それを思えば、1980年代に学んだことの実践が90年代に繋がっていった、という感じかな。

田家:この1990年代の最初のアルバム『Time Out!』の中で「ぼくは大人になった」という曲がありまして。これは今回の『MOTOHARU SANO GREATEST SONGS COLLECTION 1980 - 2004』にも収録されているわけですが、「ぼくは大人になった」を歌ったときの大人っていうのはどういうものなんでしょうか?

佐野:本当に大人になってたら僕は大人になったって言わないよ。

田家:「ガラスのジェネレーション」では"つまらない大人になりたくない"という歌詞がありました。その大人と比べてみるとどうでしょう?

佐野:僕は大人になったって言ってるようじゃ、まだ大人になってないということなんだよな。

田家:なるほど。今週はこの辺で終わりたいと思います。来週もよろしくお願いします。

佐野:よろしくお願いします。

MOTOHARU SANO GREATEST SONGS COLLECTION 1980-2004
https://www.110107.com/s/oto/page/sano_collection?ima=0205

THE ESSENTIAL TRACKS MOTOHARU SANO & THE COYOTE BAND 2005 - 2020
https://www.moto.co.jp/EssentialTracks2005-2020/




<INFORMATION>


田家秀樹
1946年、千葉県船橋市生まれ。中央大法学部政治学科卒。1969年、タウン誌のはしりとなった「新宿プレイマップ」創刊編集者を皮切りに、「セイ!ヤング」などの放送作家、若者雑誌編集長を経て音楽評論家、ノンフィクション作家、放送作家、音楽番組パーソリナリテイとして活躍中。
https://takehideki.jimdo.com
https://takehideki.exblog.jp

Rolling Stone Japan 編集部

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