ジューダス・プリーストのロブ・ハルフォードが力説、ゲイをカミングアウトした経験から学んだこと

ジューダス・プリーストのロブ・ハルフォード(Illustration by Mark Summers for Rolling Stone)


―1998年にゲイだとカミングアウトしました。あの経験からどんなことを学びましたか?

ロブ:学んだことは、鳥かごの中にいるままじゃダメだということと、他人のためには生きられないということだ。あの頃カミングアウトするというのは、今でもある程度はそうだと思うけど、群れを支配するオスが世界を支配していることを実感する経験だった。素晴らしい女性メタル狂たちを下に見る気はまったくないけど、カミングアウトしたことで平和が訪れ、他の何よりも仕事の助けとなったね。クローゼットの中に隠れていると自分の人生を見据えることができないし、頭の上に影が垂れ込めたままだと人生で自分がすべきことも見えにくい。そういう影を抹消して、叩き潰し、燃やし、破る。みんな、この星で、人として、自分のやり方で、自分の人生を生きるように生を受けているんだよ。

―昔からいかつい外見ですが、ハードロックをやっているからこそ、そういうルックスじゃないとダメだと思いますか?

ロブ:ゲイだっていろいろな人がいる。それはストレートと同じで、自分の見せ方、話し方、服装は全部違うよね。それが人生という美しい万華鏡を作り上げていると思うし、ゲイだろうが、ストレートだろうが、バイだろうが、黒人だろうが、白人だろうが、アジア人だろうが、ラティーノだろうが関係ない。それが人の素晴らしさだね。

私がレザーで盛装するとき、あの姿はオフステージの自分とまったく同じ自分を象徴しているんだ。私はドラァグ・クイーンも大好きだ。というか、ドラァグ・クイーンはマジで愛している。彼女たちは地球上で最も獰猛な人間だよ。大好きな友だちの一人、チ・チ・ラルーはその世界の巨匠さ。つまり、ドラァグはゲイ・コニュニティの中の一つの表現法ってこと。でも、あの衣装を脱いだとき、傍目から見たら誰かわからないけど、心も魂もスピリットも衣装を着ていたときと何ら変わりがないんだよ。

―カミングアウトしたいけど、異性愛社会に嵌ってしまって身動きが取れないメタル狂にアドバイスはありますか?

ロブ:そうだね、昔の私みたいに自分は一人だって考える必要はない。今は指先一つでいろんなリソース、場所を見つけて、決心を固めるまでのサポートを得られる時代だよ。決めるのは君次第だ。友だちでクローゼットに隠れたままを選んだ人もいる。彼らにはそれがベストだってことさ。

ゲイのメタル狂たち、なあ、そこから出て、こっちに参加して、大騒ぎしようよ。自分の人生を楽しもう。恐れないで。一番の問題は恐怖心だ。拒否される恐怖、家族に家を追い出される恐怖。ことが起きるまで気づかなかった家族の残酷な側面が必ずあるのは本当に信じられないことだけど、そんなことで自分を止めないでほしい。君の人生なんだから。主張するんだ。この人生は自分のものだって。

●ジューダス・プリーストのロブ・ハルフォードが選ぶ、至高のメタル・アルバム10作

Translated by Miki Nakayama

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