ジューダス・プリーストのロブ・ハルフォードが力説、ゲイをカミングアウトした経験から学んだこと

ジューダス・プリーストのロブ・ハルフォード(Illustration by Mark Summers for Rolling Stone)


―「ブレイキング・ザ・ロウ」がアンセムとなりました。40年間、毎晩演奏してきたわけですが、この曲の新鮮さをどうやって維持してきましたか?

ロブ:新鮮だから毎晩プレイしているんだよ。演奏するその瞬間は常に新しい瞬間だし、新鮮で、前とは違う。まったく同じということが絶対にないし、それが現実なんだよ。こういう曲をプレイするときに重要なことは、自動操縦で演奏しないことだと思う。形だけやっている振りをしちゃダメなんだ。パフォーマンスに真摯さがちゃんと入っていないと。「マジかよ、俺たち、これ、もう4千回もやっているぜ」なんて一切思わない。そんなふうに感じことは絶対にないんだ。いつでも楽しみなのさ。私は今でも「ブレイキング・ザ・ロウ」「リヴィング・アフター・ミッドナイト」「エレクトリック・アイ」を歌うのが楽しみなんだ。



―ジューダス・プリーストでのあなたのほとんどSM風の黒革の衣装が人目を引きました。この衣装になった経緯は?

ロブ:ロックンロールが始まった頃から、見た目の良さは重要な要素だった。プリーストが最適なヴィジュアルに行き着くまでの道のりは、何よりも実験の繰り返しだったね。初期のプリーストがBBCの音楽番組「The Old Grey Whistle Test」に出演したとき(1975年)の記録映像を見ると、ちょっとグレタ・ヴァン・フリートみたいに見える(笑)。彼らは最高だよ。

私たちは簡単な手順で見た目を発展させてきたと思う。自分の姿を鏡で見て、まず「違う、これじゃない。やってる音楽は力強くて、怒りと暗闇が散りばめられていて、ディープでパワフルなのに、自分はペイズリー柄のシャツを着ている。なんとかしなきゃダメだ」となる(笑)。そして、私の場合は、普通の黒革のバイカー・ジャケットを着てみた。これが大きな、とても大きな一歩となったんだ。突然、鏡に映った自分の姿を見て、「そう、これがいい。見た目と音楽がやっとつながった」と思ったわけだ。そこからさらに進化したよ。

もちろん、私はゲイのメタル狂ファッショニスタだから、自分でファッションを決められるようになるまで待つことは無理だった。だからある男の助けを借りてきらびやかなファッショニスタになったんだよ。それが(衣装デザイナーの)レイ・ブラウン。彼はずっと前からプリーストと一緒に芸術的なものを作っているんだ。



―Instagramでは猫への愛情を爆発させていて、特に猫Tシャツは最高です。あんなふうに自分のプライベートを公開したことでファンから学んだことはありますか? また、あのTシャツはどこで売っているのですか?

ロブ:猫Tシャツを売っている秘密のサプライヤーがいるんだ。これ以上は教えるつもりはないね。でもInstagramでは楽しみたいんだ。私のInstagramは自分の音楽と同じでね。唇をとがらせた写真を載せるだけじゃつまらないし、そもそも私は唇をとがらせるタイプじゃない。Instagramは本当に楽しいんだよ。#catrudayでちょっとしたグルーヴを刻むんだ。ただ、今は細心の注意を払わないとダメだ。あらゆる動物を登場させないとね。ほら、みんながみんな、猫好きとは限らないから。先週の土曜日はナショナル・ペット・デイで、私は再びドアを開けて、すべての動物を公開した。猫、犬、クモ、トカゲなど、生き物なら何でも、息をしているものなら何でも、ヒト科以外の生物なら何でも、公開してみた。

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―あなたは80年代半ばに禁酒しましたが、アル中という悪魔とまだ葛藤している人たちに何か助言はありますか?

ロブ:いや、毎日が葛藤だよ。本当に信じられないくらい。でも、酒の抜けた生活がもたらすものは驚異的な強さで、これはもともとみんなが持っているものなんだ。人間はみんな強い。ときには、自分の中の驚異的な強さや困難をものともしない回復力を確認するために、「肥溜め」と私は呼んでいるけど、最低の状況に陥る必要があるんだ。シラフでいるために、シラフの生活の仕方を覚えるために、シラフを維持できるだけの強さを自分の奥深いところから引き出さないといけない。この決意は簡単に挫かれるからね。思いのほか、もろい決断なんだ。それに強さというのは面白いもので、いつもで途中で途絶える可能性を秘めている。それこそ、自分の一番ダークな場所をしっかりと見据えることでしか手に入れられないものなんだよ。

Translated by Miki Nakayama

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