ユアン・マクレガー、映画で演じたキャラクター・ランキング

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34位 『リトル・ヴォイス』(1998)

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このオフビートな小さな映画の主人公は内気で静かな若いヨークシャーに住む女性である。映画の中では実に素晴らしいバグパイプが見られるが、本当の主演はジェーン・ホロックスの力強い歌声とモノマネに対する神業的な才能だ。マクレガーは彼女に夢中になる風変わりな電話回線の修理作業員を演じているが、これまでの演じてきた役のように、魅力的であるが深みのない恋愛の引き立て役だ。彼はこの時点でスターとしてやっと輝き始めていたので、映画が彼(または彼の演技の幅)を最大限に活用していないことは理解できる。しかし、彼の存在はこの映画では重要であり、彼とホロックスは引かれ合う2人の変わり者として、とてもいい相性を見せた。

33位 『ジャックと天空の巨人』(2013)

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マクレガーは本作品で自分の二枚目俳優としてのイメージを楽しみながらも冷やかし、イケメンでありながら役に立たない騎士を演じている。その内容は、古典的な童話をいくつも組み合わせて映像化したことで配慮に欠くところもあるが、CG満載の映画だ。この作品の公開時点で、マクレガーは映画史上最大のシリーズ映画「スター・ウォーズ」の1本に出演し、有名人にはなっていた。その大ヒット作での英雄的な言動をさらに本作でも打ち出すよりも、彼が自分のペルソナで演じている役を見られるのは新鮮だ。

32位 『ビッグ・フィッシュ』(2003)

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ティム・バートンの感傷に訴えるこの寓話では、マクレガーはしばしば比較されてきた俳優アルバート・フィニー演じる人物の若い頃の役を演じている。『トム・ジョーンズの華麗な冒険』の主演だったフィニーが演じる寝たきり老人の家長の姿には、『トレインスポッティング』のイケメンなヒップスターとはあまり共通点がないように見えるかもしれない。だが、類似点は立ち振る舞いにも見た目目にも見られる。それは、興味深いまでに二極化している。マクレガーは、非の打ちどころのない振る舞いをして、驚くほどの自信を持った男を演じる。その男は、時には神秘的でもある思いも寄らない冒険に次から次へと向かっていく。彼にとって、弱さとは単なる感情をいたずらに揺り動かすものでしかない。フィニーは、そこから歳をとり、虚弱になった人物を演じていて、すべてのことにおいて弱さを見せている。後者は大きく感動をするシーンがあるが、若いマクレガーには、自分の役にある程度の人間性、つまり、ある不安感と野心を、そして優しささえもひそかに取り入れる。マクレガーの演技をフィニーの演技なしで考えるのは難しい。

31位 『悪魔のくちづけ』(1997)

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1799年、有名なオランダの造園設計士を装った男がエレガントな英国の田舎の家に到着し、巨大な庭を作る。その後、彼は仕事をしていたその家族の間の感情が絡んだ人間関係の問題に巻き込まれる。伝説の映画カメラマンのフィリップ・ルースロ(『危険な関係』、『リバー・ランズ・スルー・イット』、『インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア』)が長編映画の監督に進出した唯一の本作品は予想通りゴージャスであり、ハンサムな若い詐欺師であり庭の専門家の主人公を演じるマクレガーはちょうど良いぐらいに無邪気さと情熱さを役にもたらしている(彼はグレタ・スカッキ演じる造園の依頼主の妻とカルメン・チャップリン演じる情熱的な娘の2人に可愛がられている。彼女たちを責められはしない)。彼の演じる役は専門知識があるふりをしているが、そうしているのは高潔な理由があるからだ。少なくとも彼の心の中ではだが。そして、マクレガーは詐欺師を演じているが故に、怪しいオランダ語のアクセントで話していることは許しておこう。

30位 『ナニー・マクフィーと空飛ぶ子ブタ』(2010)

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この映画の見どころは、一風変わったメリー・ポピンズ的な魔法使いのベビーシッターを演じているエマ・トンプソンであり、マクレガーは数シーン出演しているだけだ。かろうじてカメオ出演と認められるが、マクレガーはこの役を最大限に活用している。彼が演じる父親役は、故郷から遠く離れた戦争に行くが、戦地で行方不明となり、死亡したとみなされてしまう。とは言っても、早い段階で、彼と妻役のマギー・ギレンホールの過ごした楽しくロマンチックな日々がフラッシュバックの短いシーンとして映し出される。彼は今まで見た中で最大の笑顔を垣間見せている。その瞬間に、その2人がかつていかに幸せだったのか分かる。彼はエンディングで家に帰ってくると(ちょうどナニー・マクフィーが去るとき)、美しく、そして深く感動的な歓声をあげて、自分の幸せと喜びを表現している。彼はおそらくこの辛辣でありながらも感傷的な映画の中で最もマイナーなキャラクターだが、それでも感動的なクライマックスを自分のものにしてしまっている。

29位 『ジェーン』(2015)
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マクレガーは生粋のヴィランを演じることはめったにない。たとえ悪役として映画に出ても、大抵その役は複雑なものだ。だが、このナタリー・ポートマン主演の西部劇では、彼は冷笑的かつサディスティックで、精神に異常をきたした正真正銘のモンスターを演じる機会を得た。マクレガーは、ポートマン演じるキャラクターを売春婦に仕立てようとするカウボーイの首謀者を演じている。そして、自分の仲間を撃った彼女の負傷している夫に復讐しようと躍起になっている。その夫を演じるのはノア・エメリッヒで、かつてはマクレガー演じるカウボーイの仲間だ。彼の髪の毛は真っ黒で、不快なあごひげをしているが、声はやはりはっきりとユアンだとわかる。かなり優しい話し方をした悪役であるが故に、彼の存在はさらにゾッとするようなものになっている。

28位 『プーと大人になった僕』(2018)
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『くまのプーさん』の物語を実写にした最近のディズニー映画で、マクレガーは、可愛いが不運に見舞われたプーの大人に成長した友人を演じている。マクレガー演じるクリストファー・ロビンは仕事中毒であり、高級カバン会社で有能なマネージャーとしてのストレスの多い仕事によって、家族と過ごす生活が妨げられしまい、小さな娘と辛抱強い妻はクリストファーをおいて旅に出てしまう。彼は‘100エーカーの森’の友人たちと再会した後、自分の内にいる子供と再び繋がるが、この映画はノスタルジーに迎合するものではなく、大人の世界に存在する息の詰まるようなあらゆる力を非常に真面目で温かい目で紐解いている。クリストファーは堅物ではなく、単に心の落ち着きを失った真面目で善良な人だ。そして、マクレガーは冷静で毅然とした態度の演技で不安を見せてくれる。それは、不快すぎるものでもなければ(結局のところ、この映画は子供向けだ)、軽薄すぎるものでもない。

27位 『チャーリー・モルデカイ 華麗なる名画の秘密』(2015)
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ジョニー・デップ主演のこの惨めな映画は、盗まれた絵画の謎を解こうとする口ひげを生やした美術商のストーリーで、どんなに想像力をたくましくしても良い映画とは言えない。だが、大きな例外が1つある。ユアン・マクレガーが素晴らしい演技を見せているのだ。彼は警部補を演じ、デップ演じる美術商とは大学時代の友達で、その友人の妻(マクレガーが出演した『Emma エマ』での共演者グウィネス・パルトロウが演じている)は高嶺の花の存在だ。そして、面白いほどに無表情な警官を演じているが、手に入れられない好きな女性を目にすると優しくなってしまう。さらに、彼女と二人きりになれるようにデップを世界の果てに送る計画を考える。彼はこの映画の中で唯一ハートがあるように思われるキャラクターだ(それに本物の笑いも引き出している)。デップが出てこない続編をぜひ作ってほしい。

Translated by Koh Riverfield

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