『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』最新予告編からわかった5つのこと

『スター・ウォーズ:エピソード9』のC-3PO、レイ(デイジー・リドリー)、ポー・ダメロン(オスカー・アイザック)

『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』の新しい予告編では、「ダーク・レイ」を始め、悪事を働きそうなC-3POの姿や、J.J.エイブラムスが再び掘り起こした今までの歴史映像でまとめられている。

『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』は「ひとつの時代の物語」の終わりと言われている。12月20日に、この歴史に名高いフランチャイズ映画の9作目が終わりを迎えるが、『スター・ウォーズ』は決して終わることはない。ただ、このSF大作はその活動の中心をディスニーの新しい動画配信サービスへと移行していくだけだ。『スカイウォーカーの夜明け』がひとつの物語の終わりにはなるのだろうが、ボバ・フェットとは異なる賞金稼ぎのキャラクターを描くドラマや『スター・ウォーズ:クローン・ウォーズ』の新シリーズ、そしてユアン・マクレガーがオビ=ワン・ケノービを再演することなどが8月23日にディズニーファンイベントのD23 EXPOで発表された。だが、このイベントで最大の呼び物は依然として新作の映画であり、新しく公開された映像から観客が分かるのは、J.J.エイブラムスがスター・ウォーズ・ユニバースへの最後となる挑戦をするにあたり、いくつも敷いた可能性のある伏線が意外な展開を見せるかもしれないことだ。

1. ダース・モールのコスプレをするレイ

4年前、J.J.エイブラムスはジョン・ボイエガにライトセイバーを与えた。当時の巧みに編集された予告編や戦略的に配置された映画ポスターでは、フィン(ボイエガ)はルーク・スカイウォーカーの象徴的な青いライトセイバーを手にしていたために、ディズニー傘下における新3部作でのジェダイの主役であるかのようだった。だが、エイブラムスは期待を裏切ることで自らのキャリアを築いていたので、2015年に公開された『フォースの覚醒』のクライマックスで、レイがフォースを使ってスカイウォーカーのライトセイバーを拾い上げたのは、全ての望みが絶たれたかのように思えた時だった。だからこそ、今回の「ダーク・レイ」の姿は煙に巻くためのものかもしれない。『スカイウォーカーの夜明け』からの最新映像の終わりでは、スクリーンが黒味へと切り替わり、パルパティーン皇帝が「おまえの旅は終わりに近づいている」というセリフがダース・ベイダーの象徴的な呼吸音にかぶさって聞こえてくる。そして、フードをまとったレイが突如として現れ、その手に持っているものは折り畳まれたダブル・ブレイドのライトセーバーだが、瞬時に広げるとダース・モールが持っていたような棍棒へと形を変えている。

それは印象的な場面だが、ルークは『最後のジェダイ』の大部分を費やして、ジェダイ・オーダーの偽善、そして真実の調和の必要性を説明してきた。「フォースはジェダイのものではない」とルークはレイに語った。「ジェダイが死ねば、光が消えるというのはうぬぼれだ」と。レイが夢やビジョンの中で道を踏み誤り、そこで恐ろしいものをただ見るというのではなく、後半で実際にダーク・サイドへと落ちてしまう可能性は、『スカイウォーカーの夜明け』が回収しなくてはならない伏線の数を考えると低い。.

2. C-3POは悪事を働いているのかもしれない

J.J.エイブラムスはC-3POを赤く染めることをとても気に入っている。『フォースの覚醒』では、何の説明もなく赤い腕をしたC-3POを登場させた。のちに、それが戦死した同志の形見だったことが明らかにはなった。今回は、C-3POの目が不吉にも赤くなっていて、似合ってもいる。悪役のプロトコル・ドロイドはスター・ウォーズ・ユニバースでは驚くことではない。2015年にはマーベルのコミックス『スター・ウォーズ:ダース・ベイダー』で、C-3POとは対照的に、殺人に取りつかれた赤目をしたトリプルゼロと呼ばれる黒色のドロイドが登場した。1作目の公開から42年経ってもC-3POを邪魔にならない存在へと少しも変えることができないでいる。それよりも、おそらく悪事に走らせることが必要なのかもしれない。

3. 基礎的訓練

『最後のジェダイ』の結末で、レイは師匠を失い1人取り残されたが、依然として訓練を必要としていた。ルークの死後、レイはマークスマンH・コンバット・リモートを使って腕を磨いているように見える場面は、ルークが『新たなる希望』でオビ=ワン・ケノービと過ごしたミレニアム・ファルコン内での時間を思い出させる。予告編の中で、レイはリモートに自分のライトセイバーを投げると、フォースを使ってすぐに引き戻している。フォースの力を使った訓練シーンはモンタージュにしてもらいたい。



Translated by Koichi Kawano

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