20歳のSSW・スズキケントが語る、コロナ禍でも揺るがない「変わらない日常」の歌

―「朝焼けが綺麗な街へ行こう」はすごく疾走感溢れる楽曲になっていて、今作の中でもひときわキャッチーだなと思いました。この楽曲は何について歌っているんですか?

スズキ:この曲を作った時期は、なぜか閉塞感みたいなものが自分の中にすごくあって。多分コロナの影響もあって感じていたと思うんですけど、逆にひらけた感じを歌いたくて書きましたね。

―当時感じていた閉塞感に対して反発する気持ちが大きかったんですか?

スズキ:反発は特になかったですね。反発というより、ただ自分がやりたいことを表現したって感じですね。



―サウンド面で、ギターのカッティングが全面に出ているところに疾走感を感じました。ギターの音作りは割とカラッとした感じの音だなと思ったんですけど、そういったサウンドはご自身のルーツからかなり影響を受けていますか?

スズキ:カラッとした感じっていうのは、先ほど話にも上がった、ダイナソーJr.、アメリカのグランジ、オルタナをイメージして、そこから影響受けています。

―スズキさんがお好きな洋楽のサウンドを、邦楽に落とし込むみたいなことは、ご自身のテーマとしてあったりするんですか?

スズキ:アレンジの仕方によっては、邦楽っぽいアレンジをすることもあると思うんですけど、サウンドやフレーズ面で、リバイバル的な意味も込めて、洋楽からのちょっと変わったアプローチを取り入れられたらいいなと思っていますね。

―サウンド的には、洋楽からのリファレンスがある中で、スズキさんの歌声は日本人に対してストレートに響く歌声、歌詞も日本語を大切していて、ある意味そこを共存させることはすごく難しいんじゃないかなと思うんですけど、そこら辺の大変さはありますか?

スズキ:それは結構あって、やっぱり自分でアレンジするってなると、試行錯誤が必要になりますね。もちろんグランジとか好きなんだけど、日本語で歌っているものとして、 歌もちゃんと聴かせないといけない、届けないといけないっていう点でバランスがほんと難しいですね。どちらかを優先しちゃうと崩れていっちゃうので、歌に合ったフレーズをチョイスしながらっていうのが大変でしたね。

―確かに歌を届けるって思いがとても伝わってきました。歌の邪魔をしないようなサウンドやアレンジを意識する部分はありますか?

スズキ:今回のEPはまずシンガーソングライターとして歌を届けることが第1コンセプトとしてあったので、そこはすごく意識しました。あとは聴いてくれる人の中で自分と同じもの、それこそ洋楽とかが好きな人に少しでも刺さって広がってくれればいいなっていう願いも込めました。

Rolling Stone Japan 編集部

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