ベルウッド・レコード50周年総括、三浦光紀が築いた才能溢れるニューミュージックの土台

田家:「J-POP LEGEND FORUM」、日本の新しい音楽の土台を作り上げたベルウッド・レコードの50周年を記念した1ヶ月。ゲストに設立者、そして音楽事業家、三浦光紀さんをお迎えしてお送りしました。三浦さんが選ばれた40曲をお聴きいただいたわけですが、 流れているのはこの番組の後テーマ、竹内まりやさんで「静かな伝説」です。



まりやさんも海外でいろいろな曲が評判になったりしているわけで、ベルウッドの曲、レコードがアメリカとかヨーロッパとかであらためて日本にこういういい音楽があるんだということで噂になったりして、評価が高くなっている中でお送りしました。50年経っているわけですからね。どんな才能の持ち主でも、最初から評価されることは少ないのではないかと思うんですね。特に誰もやったことがないことをやろうとしている人は、誰からも理解されないということと常に背中合わせになっているわけです。今月流れたアーティストたちはいずれは世に出た人もいるんでしょうが、出なかった人もいないとは言えないのではないかと思いますね。

ベルウッド・レコードという場所があった、三浦光紀さんという人たちに共感をして興味を持って、自分に何かできることはないかと考えてその人たちを世に送り出そうと思った。それはプロデューサーのエゴとか、自分が何かを得ようとか、有名になりたいとか、これでお金が儲かるとかそういう次元ではなくて、この人たちは本当に才能があるのにな、もっと世の中に評価された方がいいよねってことで始まった、そういう人たち。みんな暇でお金がなかったんだけれども、才能には溢れていた。そういう人たちを集めた三浦さんも若かった。若いことの素晴らしさと言うんでしょうかね。70年代のおもしろさはそういうことなのではないかと思いますね。みんな若くてお金がなくて暇だった。でも、才能はあった。

これはどこまで本当なのか、自分で確かめたわけではないのですがポール・マッカトニーのライブラリーにベルウッドのレコードがたくさんある。ビートルズの4人もそういう若者だったわけですね。50年経って、あらためていろいろなことを思わせてくれる1ヶ月になったのではないでしょうか。



<INFORMATION>

田家秀樹
1946年、千葉県船橋市生まれ。中央大法学部政治学科卒。1969年、タウン誌のはしりとなった「新宿プレイマップ」創刊編集者を皮切りに、「セイ!ヤング」などの放送作家、若者雑誌編集長を経て音楽評論家、ノンフィクション作家、放送作家、音楽番組パーソリナリテイとして活躍中。
https://takehideki.jimdo.com
https://takehideki.exblog.jp

「J-POP LEGEND FORUM」
月 21:00-22:00
音楽評論家・田家秀樹が日本の音楽の礎となったアーティストに毎月1組ずつスポットを当て、本人や当時の関係者から深く掘り下げた話を引き出す1時間。
https://cocolo.jp/service/homepage/index/1210

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Rolling Stone Japan 編集部

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