大江千里だから書けるジャズアルバム、1998年から渡米までと現在を語る

秋唄 / 大江千里

大江:これは夜明けまでラジオを聞いているのがテーマというか。僕はずっとラジオ少年で、本当にいっぱいお便りを出して上岡龍太郎さんとかに何度も読まれたりとかね。ペンネーム「河内の貴公子」って(笑)。そんなラジオ少年だったときに、布団をかぶってラジオを入れて、酸欠になりながらラジオを聞くっていう、そういう自分を歌ってるんですよ。

田家:唱歌みたいな感じありますもんね。

大江:そうですね。日本の古き良きメロディっていうか、本当に秋の雲とか季節が寒くなっていく切ない感じ。自分がまた一つ歳を重ねていくことを他の季節より何倍も感じてしまう感覚を書き残したいって。

田家:それはまだ開けてなかった引き出しになるんですかね。

大江:そうですね。これはね「格好悪いふられ方」みたいに歌詞とメロディがぱっと出てきて。「秋みだれし日」って出たときに、これだって強いものがあったんで、それに引っ張られて自分のことを書きました。

田家:40歳になる前、38歳のときの曲でありました。

Rolling Stone Japan 編集部

RECOMMENDEDおすすめの記事


RELATED関連する記事

MOST VIEWED人気の記事

Current ISSUE