コード・オレンジが語る、2018年の秘蔵インタビュー「ポジティブな感情を歌にすることで、ヘヴィさが増した」

メンバー全員が表現者

その後、ハードコア・レーベル「Deathwish Inc.」の創設者でありコンヴァージのフロントマンとして活動するジェイコブ・バノンに気に入られたことで、2011年にコード・オレンジは同レーベルと契約。コンヴァージのギタリストのカート・バロウがエンジニア兼共同プロデューサーとなった。アドヴェンチャーズのプロデューサーであるウィル・イップと共に、バロウも『Forever』の制作を手助けしている。「自分があいつらの年齢の頃に作っていた音楽は本当にひどいものだったという自覚がある。だから、あいつらのようなむき出しの才能とポテンシャルを孕んだ有能なソングライターたちを見ていると、本当に感動するんだよ」と、バロウがローリングストーン誌に語ってくれた。

『Forever』にはKORN、スリップノット、マリリン・マンソンのような、90年代メタルの要素もある。コード・オレンジが前世代のバンドからマッチョな演劇風の要素を吸収したとしても、メイヤーズの比類なき唸り声がそれを帳消しにする。彼女の声はモーガンとバルデローズのデス声の壁を突き抜けて聞こえるのだ。

「ヘヴィミュージック・シーンで活動している唯一の女性という事実が、自分の内部である種のプレッシャーを形成していた」とメイヤーズが説明する。「でもそういうハードルをモチベーションに転換して、期待へのプレッシャーを克服した。そんなふうにならなきゃよかったけど、そうなっちゃったから、それを逆に利用したの」と。

一方、ジョン・カーペンターとトレント・レズナーのスピリットを持つバルデローズは、モーガンの示唆に富んだ報復と孤独の物語に、身も凍るようなアンビエントの波動を加えている。

「俺はライブパフォーマンスを想定して全部デザインしている。モーガンが楽曲ごとに形容詞を一つくれるから、俺は考えるんだよ、『そうか、ここでみんなが一息ついて、ここでリスナーが飛び上がるくらい驚かせたいんだな』って感じにね」とバルデローズ。



Translated by Miki Nakayama

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