米高校の武装職員が18歳女性に発砲、脳死状態に

2021年10月1日、米カリフォルニア州ロングビーチにて。記者会見を終え、モナ・ロドリゲスさんの兄オスカルさんに肩を抱かれる母親のマヌエラ・サアグンさん。(Photo by Carolyn Cole/Los Angeles Times Los Angeles Times/Getty Images)



武装職員の存在意義

エフティシオ氏の話では、ゴンザレス氏は1月に採用された。校内安全管理者は必ず火器研修も含む664時間の保安管理者標準研修(POST)講習を修了しなくてはならない。またゴンザレス氏は、ロングビーチ警察で最新の必須火器講習を受けていたと広報担当官は付け加えた。

6日夜、ロングビーチ教育委員会は全会一致でゴンザレス氏の解雇を決定。解雇決定の発表にあたり、ジル・ベイカー教育長はゴンザレス氏が「学区の規程に違反し、我々の期待に添わなかった」と述べ、さらにこう付け加えた。「この人物の解雇という決定は当然かつ正当化されるものであり、単刀直入に言えば正しいことだと我々は考えています」。正式な捜査が現在進行中であることをふまえ、教育委員会はゴンザレス氏が学区の武器使用規程に「違反」したとみなした。

公立学校における武装職員の存在は、長いこと争点になっていた。事実ロングビーチ総合学区は文字通り、校内の安全と風土対策として警察に依存しすぎる危険性の典型だった。非営利団体Children Defense Fundカリフォルニア支部と公益法律事務所Public Counselによる2016年の報告書は、学区が「防犯主体の校内文化戦略対策費の200倍以上も、警察に」予算を割いているとたしなめ、「圧倒的に黒人やラテン系の学生が校内で警察から接触を受けている」と強調した。モナさんの発砲事件に関する学区側の発表も、さながら警察のPRのようだ。ベイカー教育長は保護者に宛てた手紙の中で「ロングビーチ総合学区の校内安全管理者が勤務中に武器を使用した」と述べているし、報道声明の中でも「発砲に関わった警官」という警察にありがちな婉曲表現を多用している。

モナさんの遺族が求めているのは個人に対する責任追及だ。先の記者会見で兄のオスカル・ロドリゲスさんは、妹に対する正義を訴えた。「妹がこんな仕打ちを受けるべきではなかった。誰だってこんな仕打ちを受けるべきではありません」と言って、発砲した管理者についてこう語った。「僕が望むのは、相手に正義を味わわせてやることです」

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from Rolling Stone US

Translated by Akiko Kato

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