石崎ひゅーい、新曲で歌うのは"次に進むためのバッドエンド"

ー自粛期間中、『アンダードッグ』という作品があったことで奮い立たせられたというか、駆り立てられたところもあったということでしょうか。

石崎:それはめちゃくちゃありましたね。映像とかストーリーとか。自粛期間中にすごく考えたのが、2011年の東日本大震災のときに、表現者たちが表現することが良いことなのか悪いことなのかって迷っていたというか、考えさせられる時期があったと思うんですけど、そのときと若干状況が似ているなと思ったんですよ。それでもやっぱり僕たちは歌を作っていなかなくちゃいけないというか、そういう精神的な戦いみたいなものと、映画のストーリーが合致しているなと思ったんです。だから、映像からはたくさんパワーをもらいました。

ー普段は、そういう曲作りに駆り立てられる気持ちって、どこから作るんですか?

石崎:僕は基本的に、“人からもらう”んですよ。あんまり、景色とか映像とかから何かをもらってインプットするということがなくて、普段は結構人との出会いとか、その人自体から刺激をもらって、そのときに一番曲ができるんです。だから今回は、人と会えない状況だったので、自分の中でもヤバいなと思っていて。いつもそうなんですけど、映画に出させてもらったときに、撮影が終わった後とかに曲がバーッと生まれたりするんですよ。今まで自分が経験したことのないところに行って、出会ったことのない人たちと何かを作ったり、心を刺激してくれるようなことがあったときに曲ができるんです。だから今回は大変でしたけど、その中で映像に助けられた感じです。

ー逆に言うと「アンダードッグ」がなかったら自粛期間中は曲が生まれなかったわけですか。

石崎:生まれなかったです。この曲と、もう1曲書いていたのがあって、それを進めていた感じだったんですけど、結構ピンチだと思ってやってました。

Rolling Stone Japan 編集部

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