米ディズニー・ワールドの従業員が激白「約1400円の時給で、感染のリスクにさらされる恐怖」

米フロリダ州のディズニー・ワールド。賛否両論のなか営業再開(Photo by Andy Martin Jr./ZUMA)



「マスクを鼻まで着けるようにとゲストを説得」

毎日職場に行くたびに、神経をすり減らす思いをしています。ウイルスにかかっても誰にも言わずにいる人がいる、マネージメントに報告してもマネージメントが教えてくれないかと思うと、本当に不安です。怖いですよ。実際、何人のキャストが感染したのかもわかりません。組合の代表員ですから、個人的に何人かは知っています。マネージメントチームに打ち明けるよりも安心できると言って、(組合のほうに)報告してくる人も大勢います。でも昨日はフロリダ州だけで9000人近い感染者が出ました。それも、この2週間では一番少ない数です。その中にディズニー・ワールド関係者、とくにキャストや、はるばるやってきたゲストが含まれていないとは言い切れません。

終始きちんとマスクを着用してくださる素晴らしいゲストも大勢います。ですがもちろん、常時マスクを着けてくださいと注意しなくてはいけないゲストも大勢います。多くのゲストがアトラクションに乗っているときはマスクを外してもいいと思っていますが、それは大きな間違いです。ジェットコースターに乗って大声で叫ぶのですから、マスクは着けていただかないと。これを嫌がる方も大勢います。

マスクを着用しないゲストに関する一番の問題は、軽食やドリンクを持って園内を歩くときです。皆さんマスクを外してコーラを飲みながら、園内を回るんです。これに関してはたしか先週か先々週、ディズニーでも禁止になったと思います。何度かゲストとのやり取りで大変だったのは、マスクを鼻まで着けるようにと言った時です。数人から、ちゃんと着けてるじゃないか、とか、どっちだって構わないだろう、と言われました。中には聞く耳を持たない人もいます……ゲストには入園時に、終始マスクを着けていない場合はご退場いただく場合もあります、と伝えています。実際にそういう事例があったかどうかは分かりません。実際に追い出されたゲストがいたという話は聞いていません。実際に取り締まりを行っているのかもわかりません。なんとも言えませんね。ただ言えるのは、ディズニーではお客様が神様なんです。

来る日も来る日もゲストが来園して、アトラクションに乗る姿を見るのは本当につらいですね。ご年配のゲストも大勢いますし、新生児を連れていらっしゃる方や、ご高齢のために電動カートに乗って園内を回る方もたくさんいます。そういう方々を見て、「ああ、みんなここでは私と同じように危険な状態なんだ」と思うと、本当につらいです。ゲスト1人1人の顔を見て、「数日前にフロリダでは死者が200人出たのに、この人たちはなぜ今日ここに来たのだろう?」と考えてしまうんです。

Translated by Akiko Kato

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