AK-69が問いかける表現者の本質、ヒップホップで培った信用

ーなるほど。

こういう状況(コロナ禍)になりましたけど、だったら俺はやることを変える必要もなければ、その表現を続けるだけだなと思ってこのアルバムを作りました。

ーつまりご自身の内面や人生を改めて見つめる作業があったと思うんですが、そこでAKさんは自身の歌とはどんなものだと思いましたか。

自分が通ってきた道って、みんなが無理だと言って笑ったこと。そういう笑われるようなことを目標に掲げて突進して、その中で生まれるものがAK-69の歌であり、代表曲になってる曲はそういうアティテュードを歌ったものが多いんですよね。それって本当に、そういう状況の中にいる時にしか書けないものなんです。

ーつまり狙って書くものではないと。

そう。ヒットした曲を複製できるものではないというか、言霊に乗らないと書けないものだから。ポーズでは書けないんですよね。

ーだとしたら、今掲げているデカい目標はなんですか。

去年夏フェスの「ROCKIN’ON JAPAN」に、自分はメインステージではないところに出させてもらったんですけど、UVERworldのフィーチャリングでメインステージにも入って。そこでなんで彼らは7万人近くいる客の前で歌えて、音楽的にもメッセージ性でも引けを取っていない俺が立てねぇんだろうって思ったんですよ。ジャンルの違いはありますけど、単純に悔しいし、そこを諦めている自分が恥ずかしかった。

Rolling Stone Japan 編集部

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