AK-69が問いかける表現者の本質、ヒップホップで培った信用

ーそれくらいのライブをずっとやってきていて、その姿勢は配信のライブでも変わらないと。

毎回、社員達には「これ失敗したら会社潰れるけどいい?」って言って。本当に覚悟しろよって言っていつも始まっていくんです。そういう意味でも、AK-69って言ったらライブだってことなんですよね。俺がライブが得意だとかライブが好きだとか、それだけで言っているわけではないっていう。今回コロナ禍によって直接的に収益を逃したわけではないですけど、9月からの47都道府県ツアーが実質飛ぶわけで、会社としては売上がなくなって物凄くヤバいんですよね。だから配信ライブ一発目は回収しにいきたかったし、実際他のアーティストは皆そうしてるじゃないですか。

ーもちろん、そうですよね。

それは何も悪くないし、当たり前なんですけど。俺はまたやっちゃうんですよね(笑)。今回のライブって、「俺史上」とか「アーティスト史上」とかじゃなくて、全国の城史上一番カッコよく城を背負ったパターンだと思うんですよ。客演に来たZORNも、「よくこんなことしますね」って笑っちゃってましたから。「AK-69って本当にウケますね(笑)」っていう。そういうみんなが脱帽するようなライブ配信を録っていて、実際この前某メジャーグループもライブウィークみたいにやっていましたけど、絶対俺のライブには勝てないすからね。それは見たらわかると思います。「ヤベー!ヒップホップ、ヤベー!AK」ってなるライブになっていて...で、それは絶対赤字なんです(笑)。

ー(笑)。

だから会社的にはマジで勘弁してくれよっていう状況になっているんですけど、これが俺のやるべきことなのかなって。ここで回収しにいくんじゃなくて、エンターテイナーとしてみんなに感動を与えたり、ヤベー! って思ってもらえることに尽力することが鍵なのかなって思います。こういう時だからこそ攻め切ることが、結果返ってくることなんじゃないかなって信じて計画を立てています。

Rolling Stone Japan 編集部

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