AK-69が問いかける表現者の本質、ヒップホップで培った信用

ー次に掲げたドームという目標は、じゃあそうしたシーンの中でも意義のあることだと言えそうですね。

そうですね。目標を掲げておいて申し訳ないけど、正直俺の音源のバズだけで東京ドームまで持っていけるかって言ったら、そうは思えなくて。ウチのマネージメントなのか、Def Jam Recordingsなのかわからないですけど、俺達の息のかかった若いスターを育てるっていうことも必要だし、ヒップホップの市民権を得られるような映画や漫画を作るとか、そうしたコンテンツやIPビジネスを立ち上げることも必要で。「ヒップホップ聴いてる奴ってオシャレだよね」って思ってもらえる空気を、色んなファクターで作り出した末に東京ドームに持っていくぐらいじゃないと、到達できることだとは思っていないので。今言ったこと全部含めて仕掛けていきたいです。

ー素晴らしい作品を作るのはもちろん、自身がシーンの中心で積極的に動いていく必要があると。

現役落ちしてから「シーンのために…」とか言っても上手くいかないと思うんですよ。自分が最前線に立っているうちにこの経験やバトンを渡していきたい。たとえば、BAD HOPが武道館に立つよりも全然前に、俺の武道館ライブにフィーチャリングゲストで呼んでいたこともありますし、そこで見えたことって絶対あると思うので。そういう良い影響、良いバトンをみんなに渡していきたいし、それは自分が現役だからこそできることなので。自分のプロジェクトを最大限カッコよくやるってことで、ひいてはみんなのためになればいいなと思います。

Rolling Stone Japan 編集部

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