グリフィンが語る、生楽器とエレクトロニック・ミュージックの融合

エレクトロニック・ミュージックと生楽器を融合する新たなアプローチ

ーエレクトロニック・ミュージックと生楽器の融合はどのようにアプローチしていったんですか?

グリフィン:元々楽器をやってたから、アイデアを形にするのは難しいことじゃなかったんだ。最初は人の曲のリミックスをやってたんだけど、僕の場合、コンピューターに音符を入力するのよりも、ピアノを弾きながらコードやメロディを作っていく方が簡単だったんだ。だから、曲作りはそんな風にして始まった。同時に、シンセ・ドラムに本物のピアノの音が入ったらスゴくカッコ良くなるんだろうなっていうアイデアもあった。ひと味違う音、よりオーガニックな音が加わるわけだからね。だから、スゴく自然な流れだったんだ。そこから、僕の最初のギターであるストラトキャスターをつないで、ソフトウエアのアンプでいろいろなトーンを試してみたら、かなり面白くなってね。スゴく人間味のある音になると思ったし、エレクトロニックのアイデアがたくさんある中、生身の人間の演奏が入ると、今までに聴いたことのないような音楽が生まれるんだ。それで、自分の曲を発表するようになると、けっこう良い反応が返ってくるようになって。そこから、もっとやってみようってなったんだ。


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ー実際の楽曲制作ではギターをどのように使っています? コードやメロディを弾くだけではなく、ギターの音を粒にして使ったりとか、音の鳴りや響きとして使ったりもしていますよね。

グリフィン:そうなんだ。ギターをサウンドのレイヤーとして使ってるのはスゴく大きいと思う。シンセサイザーと同じ音符をギターで弾いて、レイヤーの下に置くんだ。そうするとその組み合わせが面白いサウンドになる。ギターだけの音よりも、ギターと何かが混ざったハイブリッドな音の方がユニークなものになるんだ。だから僕はそこの組み合わせを重視してるね。

ーサウンドで遊んでいるわけですね。

グリフィン:かなり遊んでると思うね。

ー曲作りの一番最初の段階では、ピアノやギターから作り始めますか? それとも、コンピューターで作り始めますか?

グリフィン:ピアノかアコースティックギターから作ることが多いね。今作ってる新しい曲にしても、ピアノかシンセサイザーだけで作るか、あるいは他の作家と一緒に曲のアイデアをいろいろ出し合ってく感じで作ってる。ギターを弾きながら作ることもあるね。そこから歌詞を書いて、ヴォーカルをレコーディングして、それをスタジオか家でエレクトロニックに仕上げていく。だけど、骨格となる曲はピアノかギターと声だね。

ーシンガーとコラボする時はどのような作り方になります? シンガーがメロディや歌を持ってくることもありますよね。

グリフィン:曲にもよるね。曲によってプロセスもいろいろと違ってくるんだ。アーティストから僕宛に「あなたの音楽が好きです。曲を書いてみたんですけど、どうでしょう?」っていう感じでデモを送ってくることだってある。そこで僕がそのデモを気に入って、ヴォーカル以外をすべて削ぎ落としてアカペラにして、作り直したりもすることもある。あと、アーティストとただスタジオで合流するだけにして、そこでゼロから作り始めるようなこともある。あるいは、僕の作曲チームですでに曲をほぼ完成させておいたものを、ヴォーカルだけ新たにアーティストを呼んで、スタジオでレコーディングするようなこともあるね。

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