indigo la End、初の中国公演で学んだ「海外に出ていく意味」

indigo la End、上海街中にて(Photo by Kazushi Toyota)



コアなファンも多く詰めかけた2日目・上海公演

2日目の朝は5時半にホテルのロビーに集合。睡眠時間は決して多くなかったはずだが、川谷が一番元気にスタッフと談笑している。9時に北京の空港を出発し、12時過ぎに上海のホテルに到着。ここからはそれぞれの時間を過ごし、僕は川谷、後鳥、ささみおらとともにランチへ。川谷はようやくの中華料理となったが、味の癖が強めなお店で、やや微妙な雰囲気に。まあ、これも旅の面白いところ。

上海の会場であるBandai Namco Future Houseは、その名前からして近代的な施設を想像していたが、近くに小学校があるような住宅地にあったのは驚き。建物自体は上海文化センターという2017年3月に建てられた新しい施設のようで、B1F~1FはDream Hallというキャパ1500人の大ホール、2FのFuture Houseがキャパ500人の小ホール。ホールと体育館の中間のような内装に巨大なシャンデリアが飾られた独特な空間だが、パックマンのキャラが壁に描かれていたり、バーカウンターに「HIGH SCORE」と書かれていたりと、やはりバンダイナムコの施設である。

16時半から始まったリハーサルは、この日もリズム隊の音出しから始まり、「鐘鳴く命」をリズム隊のみの演奏で聴けるレアな場面も。ささみおがそれを見ながらフロアでストレッチをしたり、後鳥がセッティング中の長田を撮影したりと、昨日より幾分リラックスしたムードが漂っている。通しリハも前日同様「はにかんでしまった夏」からスタートしたが、この日は前日にカットされた「煙恋」、「瞳に映らない」、「想いきり」も含め、全曲をフルコーラスで演奏。リハ後に栄太郎とえつこに話を聞くと、リハの分量は川谷次第だそうで、昨日のライブの手応えを持って、リハにも一層気合いが入ったのではと考えられる。

開場時間の19時半を過ぎ、続々とオーディエンスが会場内に入って来ると、上海は北京よりも若干年齢層が高めで、男性の姿も多く目に付く。開場前から並んでいた熱心なファンは、昨日の「結び様」で出てきたのと同じような旗を入口に掲げ、そこに来場者がメッセージを書き込んでいた。この日もファン数人に話を聞いてみると、「ゲスの極み乙女。をきっかけにインディゴのことを知ったファンは多いと思う」という声がちらほら聞こえ、今ではジェニーハイも大好きで、「まるで幸せ」は名曲だと思う、と語るスーツ姿の男性や、川谷の才能を絶賛するインテリ風の男性から熱い声が聞けた。一方、女性ファンの中には「ネバヤンやヨギーが好き」と話す子もいて、やはり昨今のシティポップブームの影響は大きい模様。この並びにインディゴが入るのは日本だと珍しいかもしれないが、フラットな目線で見れば、決しておかしくはない並びだと感じる。

十分なリハーサルと、熱意を持ったオーディエンス。開演前からこの日のライブが昨日よりもいいものになるであろうと半ば確信していたが、そんなときにこそ予期せぬトラブルが起こるというもの。開演時刻の20時半となり、ステージに登場したメンバーに大きな歓声が送られるも、1曲目の「花傘」のイントロで川谷が突然「ちょっと待って」と演奏を中断。後で話を聞くと、イヤモニから音がまったく返ってきていなかったそう。トラブルが改善され、「indigo la Endです。よろしくお願いします」と日本語で挨拶をしたのは、前日からの心境の変化を感じさせたが、やはり出だしの躓きがバンドとオーディエンスの双方に影響していた感は否めない。イントロごとに歓声が起きるのは変わりないが、昨日以上の盛り上がりを期待していた分、序盤はややもどかしさも感じられた。

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