グレイトフル・デッド、必聴アルバムガイド

ボブ・ウィアー、ミッキー・ハート、ジェリー・ガルシア、フィル・レッシュ 1968年撮影 Malcolm Lubliner/Michael Ochs Archives/Getty Images


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こちらもチェック:『ブルース・フォー・アラー』(1975年)
デッド史上最もポップでジャジー、そしてテクニカルなマスターピースである本作は、バンドが珍しくツアーから遠ざかっていた時期に、ウィアーのホームスタジオで制作された。中でもとりわけキャッチーなのは「フランクリンズ・タワー」(曲の核となるリフは、ルー・リードの「ワイルドサイドを歩け」に見られる「ドゥードゥードゥー」というフレーズから拝借したという説がある)、そしてバンドに新たに加わったダナ・ジーン・ゴドショーとのデュエットであるファンキーな「ミュージック・ネヴァー・ストップト」の2曲だ。渦巻くような高速トラック「キング・ソロモン・マーブルズ」、メドレー形式の「ヘルプ・オン・ザ・ウェイ/スリップノット!」、牧歌的な「セージ&スピリット」等、インスト曲の数々も秀逸。

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こちらもチェック:『テラピン・ステーション』(1977年)
敏腕ヒットメイカーのクライヴ・デイヴィスが率いるAristaへの移籍後初のアルバム。ハンターが作詞し、ガルシアがヴォーカルを務めたタイトル曲は、本作の核をなす壮大な叙事詩だ。ポール・バックマスターによるアーロン・コープランド風のオーケストレーションと、フリートウッド・マックとの仕事で知られるKeith Olsenによる煌びやかなプロダクションも曲に華を添えている。ガルシアのギターまでもが強烈なエンベロープフィルターで加工された「エスティメイテッド・プロフェット」は、バンド後期におけるライブの定番曲だ。

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よりディープに:『グレイトフル・デッド・ファースト』(1967年)
レーベルの指示に従う形で、デッドは本作をサンフランシスコのホームスタジオではなく、ハリウッドのRCAスタジオでレコーディングしている。アンプを通したフォークやブルースのカヴァーの数々は、メンバーたちがアンフェタミン漬けになっていたことを物語っているようだ。1930年にミシシッピ・シークスが発表したシングル「シッティング・オン・トップ・オブ・ザ・ワールド」の唸るようなカヴァー、後に代表曲のひとつとなる「コールド・レイン・アンド・スノー」のカヴァー、10分に及ぶガス・キャノンの1928年作「Viola Lee Blues」のカヴァー、もはやオリジナルといっていい「クリーム・パフ・ウォー」や「ゴールデン・ロード」等がハイライトだ。

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よりディープに:『ウェイク・オブ・ザ・フラッド/新しい夜明け』(1973年)
自主レーベルから発表されたバンド初のセルフプロデュース作。全体的にレイドバックなムードが漂うが、退屈な部分もあることは否定できない。しかし収録曲の大半は秀逸であり、ライブにおけるハイライトも少なくない。目玉は壮大なダンスジャム、「アイズ・オブ・ザ・ワールド」だ。ヴァッサー・クレメンツのスイングするフィドルが光る「ミシシッピー・ハーフ・ステップ・アップタウン・トゥードゥルー」、豪華絢爛な哲学的ストーナーアンセム「ステラ・ブルー」(ボートやバーや犬にありがちな名前だ)も捨て難い。

Translated by Masaaki Yoshida

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