ニッケルバックが語るライブの美学、解散の危機、ロックが不滅である理由

―実際に新作の楽曲をライブでプレイして、オーディエンスの反応はいかがですか?

マイク:それが……これはニッケルバックの嬉しい悩みなんだが(苦笑)、新作の楽曲をセットリストに組み込もうとすると、毎回既に外せない楽曲でリストがいっぱいになってしまっていて、どれを追い出すわけにもいかなくてね。

―なるほど(笑)。それは各地のセットリストをチェックして、おそらくそうなんだろうなと感じました。

マイク:贅沢な悩みだがね。なので、新作からはせいぜい2曲ぐらいしかやれないのが現状なんだ。それくらいにしておかないと、みんなが知っている、聴くのを楽しみにしているヒット曲が入らなくなってしまう。まあ、そういう悩みを抱えるアーティストは結構いると思うんだけどね。みんながライブに足を運んでくれる理由の一つに既存のヒット曲を聴きたいという気持ちがあるわけだから、それを軽んじるわけにはいかないんだ。だから、新曲は紹介程度に止めて、バランスを取っているつもりだよ。

―今回のツアーはほぼ新作の冒頭曲「フィード・ザ・マシーン」で幕を開けいましたが、途中から「ミリオン・マイルズ・アン・アワー」に変更した公演もありましたよね?

マイク:ああ、その通りさ。まさにそれが今話した嬉しい悩みの結末だよ(苦笑)。

―あなたがライブでプレイしてみたい新曲を挙げると?

マイク:「フィード・ザ・マシーン」はもっとやりたいね。「コイン・フォー・ザ・フェリーマン」もいいな。あと「ソング・オン・ファイアー」も好きなんだ。あの曲も評判がいいからライブでやったら喜ばれるかもしれない。その辺の曲が俺個人としてはかなり気に入っているよ。



―来年の日本公演でもその辺の楽曲も聴けるかも、ですね。

マイク:俺たちは極めて行き当たりばったりのバンドだからね(笑)。先々のことまで考えたり、決めることをしないんだ。それどころか、たぶん大阪の初日の幕が開く直前まで、その日のセットリストを書き出すことすらしないと思う。

―そうなんですね!

マイク:ああ、そうなんだ(笑)。 更には俺はそれを先頭切って決める人間ではないからね。

―それでもライブで即対応できるのは凄いことだと思います。

マイク:そうだね。実際によくあるんだよ、驚かされることは(笑)。

Translated by Kazumi Someya

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