SILENT SIRENの本質が「ロック」にある理由

ーひなんちゅさんはさっき、演奏はいつもと変わらないって言ってましたけど、以前よりもドラムがパワフルになったと思います。

ひなんちゅ:そうですか? まあ、パワフルじゃないと叩けない曲が増えたからだと思いますけど。ツアーの1曲目だった「merry-go-round」はおとなしく叩けない曲だったりするし、自然とそうなったんだと思います。

ーじゃあ、意識的に変えたところはないんですね。

ひなんちゅ:今年の1月からドラムセットの配置を大幅に変えて、バスドラを右斜め前に向けるようにしたんです。腰に負担がかからないようにコンパクトに配置することによって、前よりはパワフルなドラムを叩きやすくなったと思います。

ー腰の負担軽減という必要に駆られての修正だったと。

ひなんちゅ:ローディさんの提案を受けて徐々に配置を変えていって、今はすごくベストな感じです。EMI(所属レーベル)の人からも「ドラムよくなったね」って言ってもらえるようになったし。自分ではそこまで叩き方を変えたつもりはないんですけど、音が出やすくなったのかな。

ー周りのスタッフからもそう言われるってことは本当によくなってるんですよ。

ひなんちゅ:あとは腰の負担が少しだけ減ったかな。今回のツアーは体のメンテナンスをしながら回っていて、ジムにも通ったりして疲れないように努力してたんですけど、ツアーが終わった今、メンテナンスもせずジムにも行かなくなっちゃったのでダメですね。


ひなんちゅ

ーあいにゃんさんはどうでしたか?

あいにゃん(Ba):『GIRLS POWER』はノンストップのアルバムだと思ってるぐらい、ずっと休みなく音が鳴ってる感じがしてたので、ライブでも体を緊張させながら演奏するイメージがあったんですよ。本当にいいアルバムにしたかったので、ずっと力んで作り上げたからというのもあるんですけど。そういうアルバムのツアーだったから、今までみたいにライブのど頭から「イェイ!」っていう感じにはせず、セトリの前半に「merry-go-round」「KNiFE」みたいなガチッとキメる曲を持っていったっていうのはあります。そこで「サイサイ変わった!」って感じて欲しいという思いがあって。

ーそうだったんですね。

あいにゃん:今思うと、『GIRLS POWER』にしろツアーにしろ、今までよりも変わろうとしている部分がありましたね。1本1本のライブを必死にやって、スタッフさんともこれまで以上に話し合ったり、ひなも言ってたけど、ライブハウスは自分たちの原点なので、搬出搬入を自分たちでやったり、そういう部分でも初心に返ることってすごく大事だなと気付かされるツアーだったと思います。

ーあいにゃんさんはライブ中に他のメンバーに絡んでいくシーンが目立ちました。

あいにゃん:ああ、アイコンタクトは前よりもするようになったし、実際に目が合うことも増えましたね。それはこのツアーで特に感じました。


あいにゃん

ー意識の変化があったんでしょうか?

あいにゃん:演出がない分、積極的に動いて自分たちを大きく見せていかないといいパフォーマンスとして見てもらえないので、徐々に大きくするようにしました。

ーなるほど。

あいにゃん:ファイナルの豊洲PITは他のライブハウスより広いから、「これはすごく小さく見えちゃうな」と思ったんですけど、出番直前にクボくん(クボナオキ、サウンドプロデューサー)から「めっちゃ動いて!」と言われたので、「おお、やるしかない!」って感じで無我夢中で演奏しました。ライブバンドとしてそういうのってすごく大事だと思いました。

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