SILENT SIRENの本質が「ロック」にある理由

ーすぅさんはどうでした?

すぅ:「やっぱりライブハウスが好きだな」って思いましたね。お客さんとの距離も近いし、昔を思い出すと言うか、ライブハウスでライブできたことがシンプルにうれしかったです。前回のツアーは1ヶ月ぐらい間が空く時期があったんですけど、今回はそういうこともなくずっとツアーで、途中で具合が悪くなることもあったんですけど、みんなで支え合って乗り越えられたのがよかったと思います。やっぱり、辛いときこそバンドの力が試されるし、一人欠けたらできないのがバンドなので、みんなに支えてもらったことで改めてバンドのよさを実感しましたね。スタッフさんと一緒にいる時間も普段より長いし、お客さんの声もツアーのほうがたくさん聞けるし、自分たちの成長につなげるためのキーがたくさん集まったツアーだったと思います。

ーすぅさんはいい意味で背負わなくなったように見えました。肩の力が抜けているというか。

すぅ:ああ、そうかも。頼れるところはもっとみんなに頼っていいんだなって。あまり考えすぎず、リラックスしてやろうって思ったんだと思います。

ーそうなったのはツアーの終盤ぐらいから?

すぅ:そうですね。ツアー終盤に「楽しんでやろう!」って思いました。たまに「あそこであの話してね」とか、「MCで何を話すか先に打ち合わせしよう」みたいなことをスタッフから言われるのがすっごく苦手で。自分が喋りたいことを喋ればいいし、事前に決められたことを話しても説得力がないと思うんですよ。だからそういうのを止めて、ほどよい適当さでやればいいんじゃないかっていうことがわかったツアーでもありますね。


すぅ

ーその感じは伝わってきたし、すごくよかったですよ。一方、ゆかるんさんはライブハウスツアーの泥臭い雰囲気の中でも非常に安定したパフォーマンスが際立ってました。何気にライブ全体を引き締めてる部分がありますよね。

ゆかるん:初めて言われました(笑)。うれしいです。ありがとうございます(笑)。

ーいやいや(笑)。演奏面もそうだし、前に出てきてお客さんを煽る場面も絶対に外さないと言うか、キメて欲しいところでキメてくれる安心感があるんですよね。そう言われてみて、自分ではどう分析しますか?

ゆかるん:うれしいです(笑)。

ーあはは! 

ゆかるん:ライブの感想であまり触れられることがないので……なんだろう……ただひたすらにうれしいです(笑)。

ー3回目(笑)。特に心掛けていることはないんですか?

ゆかるん:自分の仕事をしっかりやりたいというのは毎回思ってるので、それは意識してますね。


ゆかるん

ーそういう積み重ねがパフォーマンスに現れたということなんでしょうね。今回のツアーを見ていて、「サイサイってライブバンドだな」と強く思いました。フェスやイベントに出る機会が増えたことで、自分たちのファンが少ない環境でもどうやって魅せていくか試行錯誤した結果としてライブ力が増しているのかなと。

すぅ:対バンイベントだとほかのアーティストさんのステージを見て勉強になることは多いですね。お客さんの反応もすごく勉強になるから、そこで得たものを次に活かそうと思うし、そのイベントならではのことができるようにっていうのは意識してますね。9月にあったサイサイフェスのときに、サイサイフェス仕様のライブをしてくれたバンドがいて、それがめちゃくちゃうれしかったんですよ。わざわざ看板作ったり、替え歌を歌ってくれたりして。

ひなんちゅ:それ、四星球さんのことじゃん(笑)。

すぅ:敢えて名前を伏せる(笑)。

RECOMMENDEDおすすめの記事


RELATED関連する記事

MOST VIEWED人気の記事

Current ISSUE