ランディ・ローズの死と失意のオジー...バーニー・トーメが見た1982年の真実

写真左からオジー・オズボーンとバーニー・トーメ:1982年撮影(Photo by Larry Marano/Getty Images)



ちなみに、現在オジーのギタリストを務めるザック・ワイルドが“暗闇の王子”を初めて観たのがこのライブだった。「当時の俺は14か15で、ランディを見るためにチケットを買った」と、ワイルドが以前ローリングストーン誌に語っている。「オープニング曲が『オーバー・ザ・マウンテン』で、俺と(ブラック・レーベル・ソサエティのベーシストの)D.J.の記憶に残る究極のギターだった。まさしくランディのトーンで、驚異的なんてもんじゃなかった」と。このライブがその後の彼の人生を決めたのである。



「バーニーのギターは良かったんだが、観客は『ランディをよこせ』とバーニーに向かって叫び続けた。彼にとっては本当につらいライブだったはずさ」と、オジーがあの日を振り返る。

このツアーでトーメがオジーとプレイした最後のライブは4月10日のニューヨーク州ローチェスターだ。これでトーメのツアーは終わり、後任としてジェイク・E・リーが参加して、オジーの次のアルバム『月に吠える』のレコーディングを行った。1年後に2人は一瞬挨拶を交わしたことがあったが、オジーが今年ノー・モア・ツアーズ・2・ツアーでスウェーデンに訪れたとき、トーメはあれ以来初めてオジーに会った。「何十年もヤツとは会っていなかった」とオジー。「楽屋の外でバーニーが待っているって誰かが教えてくれて、俺は『マジか!?』って。バーニーは『オジー、あんたと一緒にプレイしたあの時期は一生記憶に残るよ。本当に楽しかった』と言ったんだ。俺は彼の姿形すら覚えていなかったよ。それだけ昔のことだったから」

トーメが言う。「オジーは最近レコードが売れないことを嘆きながら、俺に(レコードは)売れるかって聞いてきたよ。だから『オジー、俺のレコードは売れたことが一度もないよ』って答えて、2人で大笑いした。俺にとってはあのつらい記憶に終止符を打つ素敵な時間となったね」と。

また、今回はトーメの素晴らしさを公言するワイルドと会うこともできた。「俺はザックのプレイが大好きだし、本当に評価しているギタリストに褒めてもらえるなんて最高だよ」とトーメが言う。「彼は15歳のときにランディを見るためにMSG公演のチケットを買ったと教えてくれた。俺はランディじゃなくて俺で申し訳なかったと謝ったよ。でも、ザックはあの日の俺のプレイを褒めてくれたんだ。当時の彼はまだ15歳だぜ。すごいと思わないか?」

現在トーメはイギリスで「最後の情事」と銘打ったツアーを行っている。「Come the Revolution(原題)」というハード・ロック曲のニューシングルをリリースしたばかりで、今月後半にアルバム『Shadowland(原題)』がリリースされる予定だ。

オジーも現在ツアー中だ。メジャー・ツアーとしてはこれが最後のツアーと宣言したツアーで世界を駆け巡っている。しかし、2020年にこのツアーが終わってもライブ活動を終えるわけではない。オジーがローリングストーン誌にこう話していた。「これ以外に得意なことがないんだよ。文字通り、これしかできないから」と。

Translated by Miki Nakayama

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