2017年10月に亡くなったトム・ペティの死因は、ここ数カ月間、憶測のみで語られてきた。ロサンゼルス郡検死局の報告書によると、彼の死因は過失による薬物の過量摂取であると検察医によって特定された。
「長年にわたって骨折の痛みと闘っていた」
2002年にロックの殿堂入りを果たしたミュージシャンであるペティは、フェンタニル、オキシコドン、ザナックスのジェネリック薬など、複数の鎮痛剤を服用していた。それに加えて、レストリルのジェネリック薬(睡眠補助薬)、セレクサのジェネリック薬(抗うつ剤)も服用していた。
検死局の検死書に記載されたペティの公式の死因は「複数の薬物の混合による薬物中毒による心肺停止。蘇生中の多臓器不全」となっている。また、冠状動脈アテローム性硬化症と肺気腫を患っていたという記述もある。
死因の発表を受けて出された声明でペティの遺族は、ペティは肺気腫、ひざの不調、臀部の骨折を治療するための薬を処方されていたと述べている。またペティの冠動脈疾患は彼が行った最後のツアーの間ずっと彼を悩ませ続けた問題だったということだ。
「臀部の骨折という苦痛を伴う負傷にもかかわらず、彼はファンとの交流を続けると言い張り、骨折した臀部を抱えたまま53公演のツアーを行ったが、ツアーが進むにつれて、症状が悪化して深刻な状態になっていった」と、声明でペティの妻ダナと娘アドリアナが明かしている。「彼が亡くなった日、彼の臀部の骨折は極限まで達したと医師に告げられた。私たちが推測するに、彼が薬を過剰に服用してしまった原因は悪化した臀部の耐えきれない痛みだっただろう」