デヴィッド・ボウイの隠れた名曲20選

2015年1月10日、この伝説的シンガーソングライター、そして俳優であるデヴィッド・ボウイは、ガンとの長い闘いの末、この世を去った。69歳だった。


12 『サムシング・イン・ジ・エアー
西暦2000年頃によく映画を観た人はおそらく『サムシング・イン・ジ・エアー』を耳にしたことがあるだろう。アルバム『アワーズ…』に収録されているこの曲は、その時代を代表するカルト映画『アメリカン・サイコ』と『メメント』に使用された楽曲である。ボウイがこの曲を『アワーズ…』の5曲のシングルのうちのひとつに選ばなければ、ラジオドラマに使われる程度で終わっていたかもしれない。これからも『アメリカン・サイコ』や『メメント』と共にこの曲は生き続ける。

11 『勲章をもらった女
1967年にリリースしたデビュー・アルバム、『デヴィッド・ボウイ』は、『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』と同日に発売された。このアルバムがどのみち大きな話題を呼んだとは思えないが、その当時最も賞賛されたビートルズのアルバムと競わなければならなかったのは不運としか言いようがない。現代のリスナーの多くは、この一風変わった、いかにもイギリス的なアルバムを時代遅れに感じるかもしれない。しかし『勲章をもらった女』は非常に興味深い曲だ。ボウイはこの作品で、男装し軍隊に参加するが、爆弾が落ち始めるとすぐに逃げ出してしまう奇妙な女性の物語を描いている。彼はこの他にも、ジェンダー・ベンダーと呼ばれる性別が曖昧な作品をいくつか制作した。

10 『素晴らしき航海
70年代初めから晩年に至るまで精力的に活動を続けたデヴィッド・ボウイ。彼には質の低い作品など存在しないが、数々の素晴らしいアルバムの中で印象が薄い作品と言えば、1979年に発表した『ロジャー』だ。長い年月、ボウイは狂人のように音楽活動に邁進してきたので、精神的に少し不安定な時期だったのだろう。ブライアン・イーノと共に制作したオープニング曲の『素晴らしき航海』は、緊張が高まりつつあった冷戦下、関係者に宛てたメッセ―ジが込められている。優れた作品で、キング・クリムゾンのエイドリアン・ブリューがマンドリンを担当した。「ロイヤリティは高くつくものだよ」ボウイは歌う。「けれど我々が生かされているということも価値があるというべきかな」アメリカとイラクの戦争が勃発した2003年、ボウイはこの楽曲を復活させた。

Translation by Aki Urushihara

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