モー娘。小田さくらと櫻井梨央が語る、努力・未来・A BEAUTIFUL STAR

1人加入の小田と櫻井

—小田さんがグループに加入した時は、いま櫻井さんが言ってたようなことを考えましたか? 悪目立ちしすぎないように……みたいな。

小田:いや、それが私、本当にヘンで、生意気で失礼で立場をわきまえていない子だったので、歌もダンスも全然できてると思ってました。らいりー(櫻井)は一番近い先輩と加入した時期が3年離れてるけど、私は1年も離れてなくて、同じ世代の人がグループに8人いたんです。だからちょっと頑張れば自分が一番になれると思ってたから、悪目立ちしないようにとかは考えていなかった。当たり前にみんなが自分を見てるって思ってました。見られてるし、できてると思ってた(笑)。でも、あのとき褒められてばかりだったら、あのまま育ってたんだろうけど、当時マネージャーさんやスタッフさんが「できてないよ」って言ってくれてたのが、今思うとすごくありがたかったです。本当にヘンな子だったけど、普通の子はモーニング娘。に取らないのがつんく♂さんっていうイメージがあったので、おかげさまでここまで来ましたという感じです(笑)。らいりーは自分の立場を理解しようと頑張ってくれてる子だから、先輩的にはもっと自己中心的でもいいのにって思います。私と性格が違うからこそ、私と同じくらいの思考を持ったとしても危険じゃないと思います。らいりーはしっかりしてるので。当たり前にいつか一番になれるって思ってもいいんだよって。

櫻井:自信が持てないので……。

小田:先輩たちも強いからね。私も魅力的な人を見ると自信がなくなるタイプだから。でも大丈夫、選ばれてるんだから。素質があるから選ばれてる。モーニング娘。になれるって凄いことだからね。

櫻井:そうですね。確かに。そもそも私が1人で加入させてもらった意味を考えると、自分がなんで選ばれたのか、しっかり分かっていなくて。小田さんだったら歌がすごく上手なので、加入される意味が自覚できたと思うんですけど、私は加入した時、最初の頃はなぜ私なんだろうと思いながら活動していたんです。でもファンの方だったり、それこそ先輩が褒めてくださったことによって自信もすごくつきましたし、今オーディション(モーニング娘。25周年記念オーディション)が進んでいるなかで自分も先輩になる日が近づいてきていることも実感して、一人前にならなければなって思いながら過ごしてます。

—真面目ですね。

小田:本当に。

—でもそれがいいところだと思います。

櫻井:ほんとですか。ありがとうございます。

—もちろん、ユニークな部分もこういうお仕事だったら求められるところもあるだろうけど。

小田:根が真面目なんですよ。

櫻井:私はそんなに真面目とは思わないんですけど……。

小田:だって、ホールツアーを回ることを、自分の力じゃなくてモーニング娘。の力だって、もうわかってるんですよ。私なんて、めちゃめちゃ自惚れてましたもん。私の力だ!みたいな感じだったのに、らいりーは、先輩方の日頃の活動のおかげです!みたいな感じなんです。だから先輩としては、自分を見に来てるってもっと思ってもいいんだよってすごく思います。モーニング娘。愛が深すぎるんです。


櫻井梨央(Photo by  Rika Tomomatsu)

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