甲本ヒロトが語る成功の考え方、さかなクンとの交流からアントニオ猪木への想い

―さかなクンは絵本も出していますもんね。ところで、映画『さかなのこ』はご覧になりましたか?

観ました。その前に、『さかなクンの一魚一会 〜まいにち夢中な人生!〜』(映画原作となった自叙伝)を読んだら、いろんな人に勧めなきゃっていうぐらい良かったんですよ。その後に、この本をきっかけに映画になったということを教えてもらって観ました。のんさんが良かったですね。

―良かったですよね。男性でも女性でもないような感じで。

のんさんは女性だけど、あの役はのんさんじゃなかったらできなかったんじゃないかなって、終わってから思わせてくれるような良さだった。

―本を読んだり映画を観たりすると、楽しそうなさかなクンの人生にも色々あって深いんだなって思いました。

深いかどうかはわかんないけど(笑)。一途な感じが良いなと思う。努力してるっていう感じじゃないんですよね。「こういう風にしかできない」って振る舞った結果が今のさかなクンだっていうことが、余計に人を感動させるんですよね。

―映画の中ではお母さん役を井川遥さんが演じていますが、お母さんがあんな感じで接してくれたから今のさかなクンがあるのかなって。

世の中のお母さんたちもみんな同じにするのは大変だと思う。だから僕は、あんな風に応援できなかったとしても、完全にやめさせてしまわないことだと思う。その子が魚が好きなんだったら、「まあ、いいか」ってほっておくぐらいの感じで。それでもさかなクンは、今のさかなクンになってたと思う。

―さかなクンと音楽の話をしたりしますか? 最近どんな音楽を聴いているとか。

いや、そういう話はしないけど、最高におかしかったのは、吹奏楽の話ですよ。本当に水槽があると思って行ってみたら、みんなラッパを吹いていたっていう(笑)。本人に会うと、それが本当の話なんだなってわかる。僕はやっぱり魚の話をたくさん聞くのが楽しいんです。さかなクンが「ヒロトさんは普段昆虫とかも好きなんですよね? 魚にはこんなのがいるんですよ」って言うから「虫だったら似たやつがこういうことやってるよ」って話したりすると余計面白い。生き物はみんな同じだなって。


あああ

Rolling Stone Japan 編集部

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