ODD Foot Works、水曜日のカンパネラを迎えたチルでライブ感溢れる一夜

ここからまだリリースされていない新曲を続けて披露していった。まずは渋谷にあるモヤイ像をモチーフにした新曲「モヤイ」。次に4月27日にリリースが決まっている「織姫」。詩羽の提案で観客たちはスマホライトを手に天の川を作り出す。会場全体の一体感を生み出すこの演出が今後、新生・水曜日のカンパネラの定番演出となっていくのは楽しみだ。「想像以上に綺麗だった!!私に余裕ができたらスマホで撮ってみんなにもこの景色見せるね!」と笑顔で詩羽は観客と約束を交わした。そして、続いては未発表の新曲。曲中では「大雨警報」という歌詞に続いて鋭い金属音が響き渡る。大雨を連想させる音像がまるで一つの映像作品を見ているかのようにイメージを膨らませる。続いて、明るい曲調で思わず口ずさみたくなるようなキャッチーなメロディーのナンバー「エジソン」。そして、これから始まる物語の幕開けを知らせるピアノの伴奏が流れ、旧体制からの定番曲「桃太郎」へ。最後の曲はとびきりポップでいて水カンらしいユーモラスな歌詞が魅力の「招き猫」。ステージには巨大な風船招き猫が出現し、詩羽はまるでじゃれ合う猫のような仕草を見せてパフォーマンスを締め括った。


水曜日のカンパネラ(photo by Yosuke Torii)

今回のライブで特に感じたのが、曲中の細かいセクション毎にリバーブやディレイなどのボーカルエフェクトがリアルタイムでかけられていたことだ。そのためライブでしか味わえない臨場感が常に演出されていた。また、コムアイが作り上げた水曜日のカンパネラの世界観を受け継ぎながらも、独自のキャラクターと存在感を放つ詩羽のパフォーマンスは、新体制となった水曜日のカンパネラのこれからの勢いを期待させてくれるものだった。

Rolling Stone Japan 編集部

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