Da-iCEが語る10年の軌跡、「CITRUS」のヒットに至るまでの5人の自負

-その「CITRUS」なんですが、日本人男性ダンス&ボーカルグループ初の快挙! ストリーミング累計再生回数が1億回突破しました。このヒットに辿り着いたときはどんな気持ちになりました?



花村想太:毎年ずっと「ヒット曲欲しいね」とは言っていたんです。1年目から会議とかで「ヒット曲出さなきゃね、ヒット曲がないといけないね」とみんなで言い続けていて、やっと10年目でヒット曲に辿り着いたんですよ。「10分の1の確率かい!」と思いましたけど、10年やってきて初めてまともに世の中に知られる曲が生まれた。ただ、それでも僕たち的には大ヒットではないと思っているので、それこそ「ドライフラワー」とか「猫」みたいな本当の大ヒットまで持っていける曲が出来たらいいなと思っています。

-「CITRUS」もそこに辿り着きそうな機運は高まっていますよね。

花村想太:徐々に、徐々に。最近の大ヒットはロングセラーの曲が多いから、ここから先また伸びてくれたらなとは思っています。ただ、この曲がまさかこうなるとは誰も思っていなかったんですよ。むしろ「良い曲だけど、シングルかな?」みたいな意見の人のほうが多いぐらいだったので。

大野雄大:Da-iCEの色と合うのか、みたいなね。

花村想太:そんなやり取りをスタッフさんとしているあいだに時間が無くなっちゃって「あと1日か2日で歌詞を仕上げなきゃいけない」みたいな(笑)。それで「誰がやんねん」となって、結果的に「我々がやる」という流れになって「CITRUS」が完成し、シングルとして無事リリースされることになったんです。そしたら、有難いことにたくさんの人に聴いて頂けて……。

大野雄大:10分の1というか、3650分の1だもんね。

-10年間を日に換算するとそうなりますね。

花村想太:たしかに(笑)。

大野雄大:そう思うと、次が怖いですよね。

花村想太:「CITRUS」のおかげでヒットの打率は上がったと思うんですよ。次の新曲も聴いてもらえる可能性が大きくなるので。それでもプレッシャーはありますよね。ずっと右肩上がりでここまで来たけれど、初めて落ちる流れを経験することになるかもしれないし。

-例えば、Mr.Childrenが『CROSS ROAD』『innocent world』『Tomorrow never knows』の3作連続ミリオンセラーで大ブレイクしたような流れが生めたら理想ですよね。

花村想太:そういうホップ・ステップ・ジャンプが決められたら凄いですけどね。

工藤大輝:あの時代のMr.Childrenさんは、小林武史さんがプロデュースされていた影響も大きいですよね。相性も良かったんでしょうし。

花村想太:最近、スタッフさんに「Da-iCEのプロデューサーって誰なんですか?」って聞いたんですよ。そしたら「多分、メンバーです」って言われました(笑)。

大野雄大:そりゃ10年かかるわ!

一同:(爆笑)

花村想太:「メンバーが方向性決めているんで」みたいな。

-ただ、メンバー自らクリエイティヴもプロデュースも担っているダンス&ボーカルグループって、ボーイズもガールズも含めて珍しいですよね。そこは強みでもあるし、そういう意味では恵まれていたとも言えるんじゃないですか。

花村想太:たしかに。自分たちがしたいことをやらせてもらってきたわけですもんね。それが出来ないグループもたくさんある中で。でも、ということは、僕ら自身が結構頑張らないと「CITRUS」のヒットがあった2021年を2022年で超えることが出来ないわけで、すごく重要な1年になるなと思っています。

Rolling Stone Japan 編集部

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