Da-iCEが語る10年の軌跡、「CITRUS」のヒットに至るまでの5人の自負

-そんなメジャーの洗礼を受けた時期も乗り越え、10周年を迎えるほどのキャリアを積んでこれたこと自体にはどんな感慨を持たれていますか?

大野雄大:コロナ禍になってライブが出来なくなったりして、音楽を辞めていった仲間のグループやアーティストさんもたくさん見てきたので、そういう状況下でもこうして活動できているのは本当に有難いし、応援してくれている皆さんには感謝しかないなと思いますね。

花村想太:まわりを見ると同期なんてもうほとんどいないので。その中で10年続けられて、しかも同じメンバーで変わらず活動していられるということは、ある意味、奇跡なのかなと思いますね。

岩岡徹:何かを10年続けることって本当に難しいと思うんですけど、Da-iCEはずっと少なからず右肩上がりでここまで活動できたんですよね。落ち目から這い上がらなきゃいけない状況には一度もならなかった。10周年のタイミングで「CITRUS」という作品と出逢えて、かつてないぐらい多くの人に聴いて頂けましたし、そういう意味でもファンやリスナーの皆さんに恵まれているんだと思います。

工藤大輝:あと、10年前から比べると、ダンス&ボーカルグループがめちゃくちゃ増えたじゃないですか。当時はある大きな会社が3つぐらいあったとして、そこに属している方々がメインでメジャーデビューしていく。それが王道だったと思うんですけど、僕らがメジャーデビューしたぐらいから、同じジャンルのオーディションがどんどん増えていって、そのオーディションに落ちた子同士で組んだグループとかもどんどんメジャーと契約するようになっていって、今や物凄い数のグループが存在するじゃないですか。なので、僕らはタイミング的に恵まれていたのかもしれないと思ったりします。結成が遅かったら上手くいっていたか分からないし、あの時期に持っている手札で勝負したから今があると思うんですよね。


工藤大輝(Photo by 大橋祐希)

-後続がどんどん増えていく。それに対するプレッシャーはありますか?

工藤大輝:今もそうですけど、ずっと危機感はあります。時代が変わって、今はダンスも普通に学校で習うじゃないですか。足が速いとか、サッカーが上手いとか、野球が上手いぐらいの感じで、みんなポンポン踊れちゃうから、ダンス&ボーカルグループとしてのアドバンテージはどんどんなくなってきている。その中でどんな風に自分たちの色を残していけばいいか。そこはキャリアを重ねれば重ねるほど考えるようになりましたね。

-和田さんは10周年にどんな感慨を持たれていますか?

和田颯:こんなに踊り続けてきて、大事故に見舞われて「これ以上踊れません」みたいな状況には1人もならず、よくここまで活動できているなと思います。誰も入院するようなケガはしていないんですよ。それも奇跡だなと思いますね。あと、昔から変わっていないところもたくさんあって、楽屋のトークもそうだし、オムニバスのイベントのときの「やってやるぞ!」的な気合いの入り方もそうだし、10年経ってやっとライブでバンドを背負えるようになって、そこでアドレナリン出すぎて記憶失くしちゃう感じも……それは僕のことなんですけど(笑)、そういうノリがいつまでも変わらないところもDa-iCEの魅力だなと思います。

Rolling Stone Japan 編集部

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