Ayumu Imazuが語る、ニューヨークでの経験と芸術表現へのこだわり

ーそして、翌年14歳でニューヨークに留学します。かなりの行動力ですよね。文化も違えば、交友関係も1から始まったわけですけどニューヨークの印象はどうでしたか?

ニューヨークは全く本当に違う世界というか、初めて地下鉄に乗った時のことを鮮明に覚えています。地下鉄でストリートライブを観たんです。黒人の女性がスピーカーとマイクを持って歌っているパフォーマンスをしていて。その人がすごくうまくて衝撃を受けたんです。でも住んでNYのことを知っていくうちに、そういう人がうじゃうじゃいることがわかって。歌手を目指していなくても歌の上手い人がいっぱいいることにすごくびっくりしました。

ーレベルが高いというか、当たり前に歌って踊る文化が目の前にあったと。

音楽を体で楽しんで育ってきたのがパフォーマンスを見ても伝わるので、そこは敵わないじゃないですけどすごいなと思いましたね。

ーそんなニューヨークでのレッスンは、日本との違いはありましたか?

ダンスに関しても歌に関しても、日本で学ぶ時は技術面だったりスキルを磨くことにフォーカスしているなと感じましたが、ダンスだったら音の感じ方だったり聴き方、もっと深い部分を理解することが大切だということを学びました。歌の場合でいうと、「歌う理由を探しなさい」「どういうメッセージを伝えたいか、歌で何を表現したいか」を問われるというか。日本に住んでいて考えたことがないようなことを教わりました。

―なぜ歌うか問われた時、何も言えなくなってしまったと別のインタビューで拝見しました。

ダンスに関しても歌に関しても、なんでやっているか本当に考えたことがなかったんです。努力だけはずっとしてきていたから、困惑じゃないですけど、あれ? みたいな。なんで歌を歌っているんだろうって初めて考えたきっかけになりました。

ーその時、自分の中でどんなアンサーを出したんですか?

自分の言葉を歌とダンスを通して世界に伝えたい。そうすることで表現したいことがクリアになったり、もっと美しく表現できるからと、そのときは答えを出しました。

ーAyumuさんが、世の中に伝えたいこと、自分の言いたいことはどんなことなんでしょう?

その質問は今になってもずっと考えていることで。これだって答えは絶対一生出ないとは思っていて。先ほどの質問の答えも今僕が感じているものであって、それが3年後、5年後で変わってくるかもしれないですし。留学したての時はなんで踊って歌っているかも全然答えられなかったくらい未熟だったので。そこで初めて自分のアート、芸術感にもうちょっとこだわりを持つようになりました。

Rolling Stone Japan 編集部

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