中嶋ユキノ、人生を乗せた歌を観客と大合唱した「アコ旅」ツアーファイナル

そして、本編クライマックスでは、先まで席に座ってライブを堪能していたオーディエンスがオールスタンディング状態となり、彼女もキーボードの前から立ち上がって時にギターを弾きながら「夏のせい」「HAPPINESS」「なんでなの!?」とアッパーなキラーチューンをみんなと全力で楽しんでいく。会場中から響き渡るハンドクラップに加え、コール&レスポンスやシンガロングというコロナ禍で封印されていた要素も復活し、この瞬間に中嶋ユキノのライブは完全体へと再び辿り着いた。「素敵、素敵! いやー、凄いよ!」と興奮を隠さず歓喜する彼女の笑顔に対し、拍手で称えるファンひとりひとりの姿も含め、なんとも美しい光景であった。そして「みんなとこうして歌を歌って共有できる日が来るなんて……本当にうれしいです。本当にありがとうございました!」と、最後は浜田省吾と共作した「新しい空の下で」を。今、この瞬間をひとつひとつ積み上げていった先に未来がある──それを信じて歌い続ける彼女の生き様そのものと言える曲に胸打たれた我々は、ステージへ大喝采を贈り続けていた。


©︎Road & Sky

その声と音に呼び戻されるように再登場した中嶋ユキノは、軽快なバンドサウンドに乗せて「ほら笑って」と笑顔を交わしながら「斜め45度」を歌い、さらに今回のツアー、今日のライブのシチュエーションにぴったりの「ALL FOR ONE」をみんなと大合唱! 彼女も「泣いちゃうよ!」と言っていたが、これまた劇的に美しい音楽空間を生み出していった。そして「皆様の歌声を聴けて、今日は本当にうれしい」と、オーラスに「時がたっても」を届ける。

 時がたっても どんな時でも
 不安だらけの日でも
 私が私でいられる場所を 見つけたんだ
 ピアノとギター そして あなたの笑顔
 輝く瞬間 それだけでいい

そんな常に変わらず恋している、ファンのみんなへのありったけの感謝と愛を込めて──彼女は今日いちばん優しい歌声と表情で歌い切り「アコ旅2023 ~新しい空の下で~」の幕を閉じた。「本当にどうもありがとうございました!」

なお、中嶋ユキノOfficial YouTube Channelには、同公演のショートムービーが公開されている。


©︎Road & Sky


中嶋ユキノ「アコ旅2023 ~新しい空の下で~」ツアーファイナル
2023年4月27日(木)東京・SHIBUYA PLEASURE PLEASURE
セットリスト:
1. はじまりの鐘
2. 伝わんないと意味がない
3. All or Nothing
4. 虹
5. 誰かにそっと
6. 好きで好きで
7. 時計の針
8. ギターケースの中の僕
9. お・ふくろうママの歌
10. 桜ひとひら
11. 夏のせい
12. HAPPINESS
13. なんでなの!?
14. 新しい空の下で
En1. 斜め45度
En2. ALL FOR ONE
En3. 時がたっても

バンドメンバー
中嶋ユキノ (Vo/Key/Gt)
若森さちこ(Per/Cho)
門馬由哉(Gt/Cho)
小川悠斗(Ba/Cho)

中嶋ユキノOfficial YouTube Channel https://www.youtube.com/@nakajimayukinoSMEJ

Rolling Stone Japan 編集部

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