TAKUROが語る民主主義、令和元年のアルバム『NO DEMOCRACY』を振り返る



流れているのは、この番組のテーマ、竹内まりやさんの「静かな伝説」です。今年は令和5年です。令和になってから丸4年。まだ4年しか経ってないのか、もう4年経ったのか。複雑な受け止め方を皆さんもしてらっしゃると思うんですが、2001年にいきなり9. 11のテロがありました。テロの後にTAKUROさんは自費を投げ打って新聞広告を打って反戦広告、そしてサイトを立ち上げたんですね。TAKURO NO WAR.jp。そこにいろんな人、リスナー、ファンの人たちの戦争についての思いを集めたりした。僕もサイトのことで番組を作ったことがありましたけど、当時から彼は音楽と時代みたいなことを自分の問題、自分の音楽の中のテーマとして考えてきた人なんだなって改めて思ったりしてます。

99年に幕張20万人コンサートというのがありました。さっき話に出ましたけど、その後のインタビューで、彼は「今までのGLAYは死にました」って言ってたんですね。夢が叶って今まで思い描いたことがここで叶いました。これで僕らは一旦死んだんですって。日本のバンドストーリーは青春の成長ばかりがフォーカスされていて、夢が叶った後、どう大人になっていくかがなかなか語られてこなかった。『NO DEMOCRACY』はTAKUROさんが言葉にこだわりながら一つの形を示そうとした。新作のソロアルバム『The Sound Of Life』は言葉を封印して表現しようとしたアルバムでもあります。この後のGLAYがどうなっていくんだろうというのは、この1ヶ月間の一つのテーマでもあります。来週は2021年のアルバム『FREEDOM ONLY』についてお聞きします。コロナ禍での作品です。



<INFORMATION>

田家秀樹
1946年、千葉県船橋市生まれ。中央大法学部政治学科卒。1969年、タウン誌のはしりとなった「新宿プレイマップ」創刊編集者を皮切りに、「セイ!ヤング」などの放送作家、若者雑誌編集長を経て音楽評論家、ノンフィクション作家、放送作家、音楽番組パーソリナリテイとして活躍中。
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音楽評論家・田家秀樹が日本の音楽の礎となったアーティストに毎月1組ずつスポットを当て、本人や当時の関係者から深く掘り下げた話を引き出す1時間。
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Rolling Stone Japan 編集部

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