「Gentleman」について
―第二弾「Gentleman」は、50年代のロックンロールとスウィングジャズを掛け合わせたようなサウンドが印象的でした。これもFUMIYAが持ってる音作りパターンのひとつですね。
FUMIYA 今までRIP SLYMEでやってきた遊び方で作りたかったんです。オールディーズ感というか、ロックンロール感というか、音は古くさい感じにしたくて。これも休止期間に作ったトラックです。ヒップホップな曲を作ったから、ちょっと方向を変えたいなって。
―リリックは、酔っ払ってるんだけど酔ってないフリをする人の歌だとか。
ILMARI RYO-Zくんのテーマソングだと思ってます。三軒茶屋を歩いているRYO-Zくんが目に浮かぶ。
RYO-Z そうです。僕の歌です(笑)。通りの名前は変えてラップしてますけど、聞く人が聞いたらすぐわかる。本当はぐっちゃぐちゃに酔ってるんだけど平気な顔をするのがジェントルマン。そう思ってるんです、僕は。
―これもリリックの叩きはRYO-Zが全部作ったんですか?
RYO-Z 僕が書きました。ガイ・リッチーの監督作品みたいなムードをイメージしていたんです。イギリス映画に出てくるような、酔っ払っていくとだんだん喋りがスピーディーになっていくんだけど「別に大丈夫だぜ」っていうフリをする男みたいな。そしたら歌詞を作ったあとに、『ジェントルメン』っていうイギリス映画が去年、公開されたんですよ。しかも、ガイ・リッチー監督で、コリン・ファレルとかが出ていて。
―「やられた!」みたいな?
RYO-Z 逆に「やった!」と思って。いい被り方をしたなと。
―リリースの時系列だとRIP SLYMEの方が後手になりますよ。
RYO-Z だからこそ、こういうインタビューのときに声高に叫んでおきたいんですよ。「俺らの方が先です!」って。
―ILMARIはリリックを見たとき、俺にも当てはまるなと思いましたか?
ILMARI 僕はジェントルマンじゃないと思いますね。普通に酔いますから。
RYO-Z むしろ無敵になる(笑)。
―気持ちが大きくなるというか。
ILMARI 僕は、これ以上飲んだらヤバいなと思ったら抑えることはできるんですけど、酔っちゃったら抑えることは無理。でも前ほどひどくないよね?(笑)
RYO-Z うん。
―コロナ禍で酒の飲み方は変わりましたか?
ILMARI 変わりましたね。家に帰って子供がいると思うとブレーキがかかるし。本当に開放的な場所で、気心が知れた友達で、つぶれても大丈夫っていうお墨付きがあったら酔うまで飲むかもしれない。
―酒量は減りましたか?
ILMARI 減りました。そもそも飲む機会が減った。クラブで飲むとかもまずないですし。
RYO-Z 俺はアベレージが変わらないです。大概飲んでます。
FUMIYA 俺は毎日飲まないですけど、飲むときにバコーンと飲むんです。
―昔からFUMIYAはそのタイプですよね?
ILMARI そうなんですよ。
RYO-Z 先日、TERIYAKI BOYZ®でComplexConに行ったときに「Rightnow!」のリリースもあったんで3人で現地からインスタライブをやろうということになったんです。現地時間で夜中12時スタート。日本時間は夕方5時。時間になったから始めようと思ったら、FUMIYAが全然電話に出ない。「寝てた」っていうんですよ。
FUMIYA 潰れちゃったんですよ(笑)。
―前の晩に飲み過ぎた?
FUMIYA いや、その日の昼に、「大丈夫だろ、ちょこっとなら」と思って飲み始めたら進んじゃって。30分前までちゃんと用意してたんですよ、カメラの前で。「よーし!」と思ってたらそのまま寝ちゃって。起きたら2時間後でした(笑)。
ILMARI 俺らも俺らで、その場に知り合いがたくさんいたし、強い酒も飲んじゃってたから、結局ぐちゃぐちゃだったんですけどね(笑)。これならやらない方が良かったんじゃないかっていうくらい。
RYO-Z 20分くらい僕とILMARIが話してるだけでグズグズになってましたから(笑)。